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「低用量ピル」の3大効用と使用法

2014年1月29日

女性ホルモンをコントロールする「低用量ピル」の基礎知識

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女性ホルモンをコントロールして
月経痛や月経前のイライラを改善する

低用量ピル

月経トラブルの治療薬として低用量ピルが近年、注目されている。子宮内膜症や月経痛の治療に健康保険を適用できる薬もあり、当面妊娠する予定がない女性にとっては良い選択肢の一つになりそうだ。

月経痛を治療することで、子宮内膜症の芽を摘む

 低用量ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を配合した女性ホルモン薬だ。「低用量」とは、エストロゲンの含有量が35μg以下ということ。経口避妊薬として知られるが、子宮内膜症に伴う月経困難症(月経痛)と、子宮内膜症の存在が確認できない機能性月経困難症の治療薬として健康保険の適用が認められた薬もある。

 月経痛は一般に、発痛物質のプロスタグランジンが子宮内膜に多く存在するために起こると考えられている。鎮痛薬は発痛物質をつくるCOXという酵素の働きを抑えて痛みを鎮める。そのため薬の作用が切れるとまた痛くなってくる。一方、「低用量ピルは酵素の量そのものを減らす作用がある。さらに発痛物質をつくる子宮内膜を薄く保つ作用もあるので、痛みを持続的に抑えられる」と聖路加国際病院女性総合診療部の百枝幹雄部長は話す。

 知覚神経に対する作用もある。百枝部長によると、一般に子宮の知覚神経の分布は筋層にとどまるが、子宮内膜症の患者では子宮内膜にまで伸びている。そのため子宮内膜がはがれる月経のたびに強い痛みを感じるという。「低用量ピルを使うと神経を増殖させる因子(NGF)が抑えられ、神経の分布が減る。これが子宮内膜症の痛みを抑える大きなメカニズムの一つ」という。

 月経痛がある人はそれが当たり前だと思いがちだが、鎮痛薬をのまなければ耐えられないほどの痛みが毎月のように起こる場合は子宮内膜症の芽が潜んでいる場合が少なくない。「単なる月経痛」を子宮内膜症に発展させないためのポイントは二つ。「月経痛が強いなら早めに低用量ピルを使うこと。そして、妊娠したいと思う日まで継続すること」と百枝部長は話す。

卵巣がんなどシリアスな病気を防ぐメリットも

 低用量ピルを継続して使うメリットはほかにもある。たとえば避妊。毎日ほぼ同じ時間に1錠ずつきちんと服用すれば、ほぼ100%に近い避妊効果が得られる。機能性月経困難症に保険適用のある「ヤーズ配合錠」(※)は海外で避妊薬として用いられるが、月経前症候群(PMS)の中でも特に精神症状の強いPMDDに対する効能も認められている(日本では未承認)。「自費治療に用いられる低用量ピルにもPMSの身体症状を緩和する効果はある」と百枝部長。

 また、低用量ピルの継続使用は卵巣がんや子宮体がんなど女性ホルモンが関係するシリアスな病気のリスクを半減させる作用も期待できる。これは排卵抑制作用と子宮内膜を薄く維持する作用によるものと考えられている。

 ただし、低用量ピルにはデメリットもある。血の塊である血栓が血管に詰まる「静脈血栓塞栓症」の発生リスクがわずかながら高まることだ。妊娠中に自然に起こる血栓のリスクが年間10万人当たり60人なのに対し、低用量ピルのそれは10万人当たり25人程度。必ずしも高いリスクではないものの、注意を要する。そのため血栓が生じやすい喫煙者は低用量ピルを使用できない。「血栓が生じるのは多くの場合、使用開始から4カ月以内。その間に脚に痛みを感じた場合はすぐに主治医に相談することが重要」と百枝部長。

 使い始めには不正性器出血が起こったり、吐き気を感じたりする人もいるが、たいてい時間経過とともに治まる。

 どの薬も28日間が1周期。21日間実薬をのみ7日間休薬するタイプがほとんどだが、エストロゲンの含有量が20μgに抑えられた「ヤーズ配合錠」(※)の場合は、24日間実薬をのみ、4日間偽薬を服用する。偽薬の服用期間あるいは休薬期間に子宮内膜がはがれて月経に似た出血が起こる。

 保険適用の薬は処方期間や使い方に制限があるが、自費診療で用いられる薬は自由度が高い。使い方に慣れれば、月経周期で6周期分を一度に処方してもらうこともできる。費用は保険適用の場合、1周期分(1シート)で2000~3000円が目安だ。

  ※ヤーズ配合錠については、厚生労働省が「月経困難症治療剤『ヤーズ配合錠』投与患者での血栓症に関する注意喚起について」

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