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日本コカ・コーラ、健康志向飲料の新事業「the Wellness」を立ち上げ
初のトクホ含む4飲料を5月10日に発売

2004年4月19日

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 日本最大の飲料企業である日本コカ・コーラが、「根拠のある健康効果を持ち、手軽においしくケアできる」をコンセプトとした新事業ブランド「the Wellness FROM Coca-Cola」を立ち上げる。この新ブランド展開の第1弾として厚生労働省の保健機能食品の制度に基づく表示をした4製品を2004年5月10日に全国発売する。

 4製品の内訳は、トクホ(特定保健用食品)1製品「颯爽(さっそう)」と、栄養機能食品3製品「効率Ca」「美容」「基礎体力」。

初のトクホは、ヤクルト本社やカルピスのトクホと競合

 「颯爽」は、血糖値対策のブレンド茶飲料。食後の血糖値の上昇を抑制するトクホの“関与する成分”として最も実績がある難消化性デキストリンを食物繊維として約5g、1本に配合している。

 血糖値対策のトクホ茶飲料は、関与する成分としてグァバ葉ポリフェノールを含むヤクルト本社の「蕃爽麗茶(ばんそうれいちゃ)」が年100億円規模(出荷ベース)で売上トップ。この商品は難消化性デキストリンを含まない。

 一方、難消化性デキストリンを配合した血糖値対策のトクホ茶飲料は多数、商品化されており、現在のところカルピスのウーロン茶飲料「健茶王」が年40億円ほどでトップとみられている。

 日本コカ・コーラは売上目標を発表しない企業だが、各地に有力なボトラー会社があり、強大な販売力をもっているだけに「颯爽」は有力な商品になりそうだ。課長役に俳優のベンガル氏を起用したTVコマーシャルが5月12日からオンエアになる。TVコマーシャルに俳優の西田敏行氏を起用しているカルピス「健茶王」ともども認知度が高まりそうだ。

 ただし品種数ではカルピス「健茶王」の方が充実している。

 「颯爽」は340g缶150円と350mlペットボトル160円の2品種。

 これに対して「健茶王」は、2004年3月に400mlペットが加わり190g缶から2リットルペットまで6品種ある。

Caの吸収を促進する味の素の新素材ポリグルタミン酸も採用

 一方、栄養機能食品の「効率Ca」「美容」「基礎体力」は、指定のビタミンやミネラルを一定量含んでいれば、そのビタミンやミネラルの栄養機能を表示してよいという厚生労働省の制度に基づく製品。いずれも160mlビン入りで160円だ。

 「効率Ca」はカルシウム(Ca)、「美容」はビオチンとビタミンC、「基礎体力」はナイアシンについて栄養機能表示する。

 この中で注目したいのは、「効率Ca」。

 1本に成人の1日摂取目安量の約36%に相当するCaを250mg含むほか、味の素が素材供給しているポリグルタミン酸である「カルテイク」を72mg配合している。

 ポリグルタミン酸は「大切な骨をつくるCaの体内への吸収を促進する」旨のトクホ表示が許可されているサプリメント「カルバイタル」の“関与する成分”。

 「カルバイタル」は味の素が2003年6月に発売を開始したトクホで、1日目安量である1袋(1g)にポリグルタミン酸53mgとCa200mgが配合されている。

 日本コカ・コーラの「効率Ca」は、「カルバイタル」を上回る量のポリグルタミン酸とCaを含む。今後、トクホの取得を目指すとみられ、「颯爽」に続いて日本コカ・コーラのトクホ商品第2弾になる有力候補といえる。

 「美容」と「基礎体力」は、トクホの“関与する成分”は含んでいない。「美容」にはビオチン30μg、ビタミンC128mgのほか、ヒアルロン酸とローズヒップを、「基礎体力」にはナイアシン8mgのほかBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)76mg、アルギニン124mg、フカヒレエキス、酢、クエン酸が配合されている。

 なお、厳密なヒト試験で健康効果を実証した日本コカ・コーラ製品の第1号ともいえる花粉症対策の飲料「春のミント習慣」は、新ブランド「the Wellness」には含まれていない。

 「春のミント習慣」は、花粉症に対する有効性を研究したミントポリフェノールとともに、ナイアシンも配合してナイアシンの栄養機能を表示した栄養機能食品なので、新ブランドに入れる資格はありそう。

 しかし、「春のミント習慣」はもともと花粉症にターゲットを絞った季節限定の製品で、花粉前線の北上とともに地域ごとに順次販売を終了していくため、5月のブランドスタートにはタイミングが合わなかったようだ。

 廉価販売が常態化している他の清涼飲料と異なり、「春のミント習慣」は希望小売価格に近い値段で販売されていることが多く、2004年の花粉症シーズンは花粉飛散量が少なかったものの、販売は順調だという。

 このため、2005年の花粉シーズンに向け、バージョンアップした製品が「the Wellness」ブランドで登場する可能性は高い。

3月発足の社長直轄イノベーション本部が新ブランドを牽引

 日本コカ・コーラは、新事業ブランド「the Wellness FROM Coca-Cola」を立ち上げるにあたり、3月22日に社長直轄の新組織としてイノベーション本部を発足させた。「基本的な価値になりつつある健康志向に対応した製品を開発する必要性が高まってきた。健康価値に加え、情緒的な価値を併せ持つブランドを作った。コカ・コーラシステムの大きな柱のひとつで、システムの成長に不可欠」と、イノベーション本部バイスプレジデントの篠原幸治氏は説明した。

 このイノベーション本部には、製品のコンセプトや企画を担当するグループと新製品グループをそれぞれ二つずつ設置した。「社内で切磋琢磨させる」(篠原氏)ことが狙いという。

 また、健康志向飲料に配合する健康成分を探す素材探索グループも、イノベーション本部に設置した。

 「春のミント習慣」の製品化では、岡山大学と小川香料との共同研究成果であるミントポリフェノールという新素材に着目したことが奏功した。このミントポリフェノールの開発で成果を挙げたコカ・コーラ アジア・パシフィック研究開発センターは、日本コカ・コーラと同じく米国本社に所属するが、同センターで素材探索を担当してきたメンバーは日本コカ・コーラに転籍して、素材探索グループに加わった。

 コカ・コーラのボトラー各社とは新たに「ヘルスベバレッジプロジェクト」を立ち上げ、健康志向飲料の販売の仕方や客に対する情報提供などしっかり対応できるように取り組んでいることも篠原氏は言及した。

 今回の新たな4製品はすべて、厚労省の保健機能食品の表示制度を活用した製品だが、「厚労省の制度は、健康効果の根拠の一つの基準として活用するが、新事業ブランドの範囲は、厚労省の制度に基づくものだけに限るわけではない」と篠原氏は語った。(河田孝雄)

システム管理者

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