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働き女子のための法律相談所

【法律相談所】歌手のSILVAさんや遠野なぎこさんも実践! の婚前契約とは

2015年9月8日

結婚しても、仕事も家事も生活費もきっちり半々にしたい!

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 連載「こんなとき、どうなる?働き女子の法律相談所」は、みなさんの日々の暮らしの中での素朴な疑問、質問、相談などにお答えする働き女子のための法律相談所です。今回は歌手のSILVAさんや遠野なぎこさんも実践しているという婚前契約についてアディーレ法律相談所の正木裕美先生が答えてくれました。

Question

 私には今付き合っている彼がいて、その彼氏との結婚を考えています。しかし、結婚をするにあたり、様々な不安があり、なかなか入籍に踏み切れないでいます。なぜなら、私は今の仕事を辞める気はないのですが、今後、彼氏に辞めるように勧められそうな気がしてそれが嫌でたまりません。また、これまで自分が働いてきて貯めたお金を相手に使われてしまう事も許せないですし、生活費を出し合うにしてもきっちり半々にしたいと考えています。さらには、生活費や子供ができてからの教育代などを半々で出していく代わりに、子供の世話や家事分担もきっちり半分にわけたいです。そこで、最近よく耳にする「婚前契約」がとても気になっています。婚前にどんなことが決められるのか教えてください。(30代・女性)


 Answer

 バリバリ働く女性も増え、男が稼いで女は家庭を守るという昔ながらの形ばかりではなく、たくさんの家族の形あることが当たり前になってきました。芸能人も作り話題になった「婚前契約」は、自分らしいライフスタイルや結婚のスタイルを形づくる一つの方法です。

 では、婚前契約はどのようにするのでしょうか。堅苦しく聞こえますが、法律では夫婦の財産関係について取り決めた契約である「夫婦財産契約」の規定があるだけで、原則内容も形式も自由です。一般的なのは、結婚後にモメやすい生活費、家事や育児、介護などをどう分担するのか、離婚時の慰謝料や財産分与などの内容です。

 相談者さんも気にしている、生活費、家事や育児、介護などの分担は、結婚後に問題になることが多い問題です。それぞれ折半で負担したいという希望は、彼氏がOKしてくれるのなら婚前契約書に盛り込むことができますよ。

 ちなみに、独身中に稼いだお金は、結婚をしてもそれぞれの持ち分なので大丈夫です。勝手に使われないように生活費用の新口座を作るといいかもしれません。

 オーソドックスなのは大渕弁護士の「双方の収入は共有財産とみなさず、各々に帰属するものとします」という約束でしょう。法律で結婚後に築いた財産は夫婦の共有財産と推定されるのですが、夫婦の財布は2つ、自分のものは自分のものと明らかにしたといえますね。万一の離婚のときも、財産は名義人が引き取ることになるので、財産分与でのトラブル防止にもなります。

 他にも、歌手のSILVAさんは、経済的な面では「株取引やFXの投資、宝くじ購入、その他ギャンブルは原則行わない」、生活の面では「外出による飲酒については、最大週2回までに抑える」、「互いの帰宅時間を、毎日相手に連絡する」という約束をしています。

 女優の遠野なぎこさんは「事前の承諾を得ずに異性と二人きりで会わないものとする」、「“愛の言葉”はメールの場合、コピー・アンド・ペーストをしてはならない」などの約束をしていました。

 契約だからと固く考えず、二人の結婚後の約束と捉えてもらうとよいでしょう。

 内容が決まったら、次は契約書作りです。トラブル防止や、今後見返してみるためにも書面にしておきましょう。自分達や弁護士に依頼して契約書を作るか、金銭の支払についての取り決めた約束が守られない時は、裁判を起こさなくても、強制的に取り決めた約束を守らせることのできる「公正証書」にしておく方法があります。

 公正証書なら、例えば離婚の慰謝料を決めてたのに払ってくれないときは、差押えをすることもできます。でも契約書の内容が曖昧だと後々モメてしまうことにもなりかねません。契約書は弁護士にチェックしてもらったり、作成してもらうことをお勧めします。

 もし、婚前契約書の約束が破られたときは損害賠償が請求できます。あらかじめ賠償額を定めておけば法外な金額でなければ支払ってもらえますし、事前に約束しておくことで、約束を守ろうという気持ちが働きますので、婚前契約書に盛り込んでおくのもベターです。

 恋愛のときに我慢できていた価値観の違いも、結婚生活を送っていると、溝が深まり、もう我慢の限界! 離婚! となることもあります。結婚前に二人でどんな結婚生活を送りたいのか、どんな希望があるのか、どうしても譲れないことは腹を割って色々話しておくことは、今後うまくやっていくためにも大切です。でも、自分の意見を通し過ぎたり、あまりに柔軟性がなかったり、縛りのキツイ内容だと息が詰まってギクシャクしてしまうことも。まずは、将来設計を彼氏と時間をかけて話し合うのが大切ですね。

この人に聞きました
正木裕美
弁護士(愛知県弁護士会所属)
正木裕美(まさき・ひろみ)

男女トラブルをはじめ、ストーカー被害や薬物問題、ネット犯罪などの刑事事件、労働トラブルなどを得意分野として多く扱う。身内の医療過誤から弁護士の道へと進む。2012年には衆議院選挙に愛知7区より日本未来の党の公認候補として出馬し、「衆院選候補者ナンバーワン美女」とインターネットや夕刊紙で大きな話題を呼んだ。2015年にアディーレ法律事務所へ入所。ブログ「弁護士正木裕美のまっさき通信」も更新中。

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