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言葉を失うほどの景観、グランド・キャニオン

2015年7月21日

峡谷自体が地球の年代記ともいえる場所

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 米国アリゾナの荒野に刻まれた長大な“裂け目”。グランド・キャニオンは、おそらく世界で最も有名な峡谷。大地に深く刻み込まれた峡谷は、その景観、岩肌が語る歴史、誕生に至った自然の営みすべてで、訪れる者を圧倒します。ここには、いくら科学が進歩しようとも、決して人類の手では生み出せない驚異の景観があります。[冒頭写真:Grand Canyon National Park Mather Point Pano 03/grand_canyon_nps]

大自然の驚異を示す峡谷美

 グランド・キャニオンは、アリゾナ州北西部のコロラド高原の赤茶けた大地に、東西450kmにわたって横たわる。谷の深さは平均1200mで、最も深いところでは1700mにも達し、幅は狭い場所で約5km、最大で約30km。

 壮大な峡谷という点では、メキシコのコッパー・キャニオンはグランド・キャニオンをしのぐ規模で知られる。だが、コッパー・キャニオンは複数の峡谷の集合体。単体でこれほどの規模を持つ峡谷は、地球上にグランド・キャニオンをおいて他にない。

 450kmというのは、だいたい東京から琵琶湖までの距離に相当する。このうち、特に風光に優れる170kmの範囲が、国立公園に指定されるとともに世界遺産に登録されている。公園の面積は峡谷全体の半分にも満たないが、それでも東京都の2倍以上の広さである。

 ここでは誰もが、「グランド・キャニオンの前では人間などちっぽけに感じる」という“事前知識”を持って訪れる。そうと分かっていてもやはり、断崖の上から眺める光景には言葉を失ってしまう。

下方に目をやれば、目まいに襲われそうな光景が。幾筋ものトレイルは、この大自然に挑んだ人々の軌跡か。[写真:Grand Canyon National Park Hermit Rd First Trail View 0174/grand_canyon_nps]

 様々な色調をした険しい断崖をはじめ、奇岩、はるか下方を流れるコロラド川、高原、砂漠、森林、滝などが卓越した自然美を形成している。圧倒的スケールで迫る赤茶けた連なりは、「ここはどこの星?」とさえ思わせるほど。グランド・キャニオン国立公園が世界遺産に登録された大きな理由の1つが、このダイナミックな美しさ。要するに「自然美」だ。

 峡谷を形成する自然環境以外に、岩肌が見せる表情の変化も美しい。夜明け前、墨絵を思わせる峡谷の風景は、日の出とともに岩肌が黄金色へと色彩を変えていく。日中のまぶしい陽光の下で全貌をさらす岩肌も、太陽が傾いて夕日を受け止めると真っ赤に燃え上がる。そして日没後、再び墨絵の世界に戻っていく。

グランド・キャニオンの岩肌は1日で黒、金、オレンジ、ピンク、赤と多彩な表情を見せる。[写真:USA - Arizona - Grand Canyon - South Rim - Desert View Route/worldwide-souvenirs]

 観光客の中には、日の出や日没の「瞬間」を見終わると、場所を移動してしまう人も多い。だが、グランド・キャニオンの美的な魅力は、岩肌の表情が、太陽の角度に合わせて刻々と変化するところにある。じっくり時間をかけて、峡谷と向き合いたい。

1700mの標高差による寒暖の差は、時に雲海を生む。雲海に覆われた峡谷も神秘的で美しい。[写真:Grand Canyon 2013 Inversion - Hopi Point/grand_canyon_np]

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Profile
小野 正惠
小野 正惠(おの・まさえ)
編集プロダクション、エイジャ代表。フリーライターとして、コスモポリタンほか女性誌や朝日新聞、毎日新聞などで執筆。1990年、株式会社エイジャを設立した。旅をメーンに歴史、文化などのテーマで編集・執筆に取り組む。主な作品は、『日本ユネスコ協会連盟 世界遺産年報』のほか、『週刊 ユネスコ世界遺産』『世界遺産夢紀行』『世界遺産検定公式テキストブック』『週刊 京都を歩く』『世界遺産なるほど地図帳』(以上講談社)、『ルネサンス街道の旅』(日経BP社)、『週刊 世界の博物館』『週刊 地球46億年の旅』(以上朝日新聞出版社)、『行って良かった!絶対見たい!世界遺産77』『仏像ワンダーランド』シリーズ(以上JTBパブリッシング)ほか多数。2011年にはアプリ制作会社のリンク・リンクを立ち上げ、世界遺産を中心にしたアプリを制作・販売中。
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