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英語ネイティブじゃなくても、英語で書いて発信することの利点

2015年7月13日

取材対象者に対して「書き逃げ」できる可能性を限りなくゼロにする

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「日本人なのに、どうして英語で記事を書こうなんて思い立ったわけ?」
 米新聞社で働き始めた頃から、何度か日本の知人、友人にこう尋ねられた。

「帰国子女でもなく、幼い頃からアメリカで育ったわけでもないのに、わざわざ母国語ではない英語で記事を書こうと思ったのはなぜ?日本語の方がラクなのに」。

「アメリカ人になりたいってことなの?」と聞かれたこともある。

 答えをひとつだけ挙げるとするなら「英語で書くと、取材対象者に対して『書き逃げ』できる可能性が限りなくゼロになるから」だと思う。

 海外を旅してその経験をルポとして綴るルポ・ライターやノンフィクション作家は多い。日本で雑誌記者をしていた頃は、私もそんな作品を好んで読む読者だったし、ファンでもあり「よくここまで面白い経験ができたな」と驚いたり、筆者が異文化体験から引き出す思想の深さに脱帽したり、いや、私ならこう考えるな、と思ったり、と興味深く読んでいた。

 だが、アメリカに移り住んで「旅」ではなく、現地で「暮らす」と、そんな旅ものルポやノンフィクション作家の文章にちょっとずつザラザラした違和感を抱くようになった。

「この文章に書かれているこの現地の人は、こんな風に日本語で書かれて、日本の読者に読まれていることを、果たして知ってるんだろうか?知らないとしたら、本人には知る権利があるんじゃないだろうか」と思ってしまうのだ。

 それは日本で暮らしていた時にはあまり抱いたことのない種類の疑問だった。
 アメリカで、英語を母国語とする人びとに公私共に囲まれて生活するうちに、どうやら、自分の感覚にちょとずつ化学変化が起きていたようなのだ。

グーグル翻訳で「彼女」が「he」に?

 英語を母国語とする人を英語で取材して、記事を日本語で書く場合を考えてみよう。
 日本の媒体に記事が印刷されると、取材された人は、日本語が読めない限り、自分についてどう書かれたか全くわからない。

 ウェブに掲載された記事ならグーグル翻訳にかけて一応英語に訳すことはできても、とてもまともに記事として読めるレベルの正確な英語にはならない。

 ある時、私は試しに自分が書いた日本語記事をグーグル翻訳にかけてみた。取材させてくれたアメリカ人起業家が「ね、日本語の記事のURLを教えて。私、グーグルで訳して読んでみるから」と言ったからだった。

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Profile
長野美穂
長野美穂(ながのみほ)
東京の出版社で雑誌編集記者として約9年間働いた後、渡米。ミシガン州の地元新聞社でインターン記者として働き、中絶問題の記事でミシガン・プレス・アソシエーションのフィーチャー記事賞を受賞。その後独立し、ネイティブ・アメリカンの取材などに没頭。ボストン大学を経て、イリノイ州のノースウェスタン大大学院でジャーナリズムを専攻。ミシガンでカヤック、キャンプ、クロスカントリー・スキー三昧するのが一番の楽しみ。現在は、カリフォルニア州ロサンゼルスの新聞社で記者を経て、フリーランスジャーナリストとして活動中
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