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自分の意見を発しようとしても、どうしても言葉を飲んでしまう…

2015年1月21日

言いたことが誰にも言えなくて悩むHさんのケース

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 「心が疲れた」と感じることは、誰にでもあることです。ただ、その度合いや“症状”は人によって違います。解決のためには、時には「相談」することも有効です。
 この連載では、産業カウンセラーが実際に受けた相談から実際の事例を紹介し、働く女性のメンタルヘルスを考えます。
 今回は、Hさんの事例を紹介します。

*   *   *   *   *   *

 相談室を訪れたHさんは30歳未婚で一人暮らしをしている。落ち着いた色調のスーツを着こなす、上品な雰囲気の女性だった。

 Hさんは、少し緊張した様子で話し始めた。

Hさん「会社に行くのが嫌で」

カウンセラー「何か嫌なことが?」

Hさん「言いたいことが言えなくて」

 Hさんは大学卒業後、中堅の商社に就職、秘書課に配属された。

 入社当時は、上司や先輩社員達から、会社の全体像を学び、秘書課の役割を教わるにつれ、これから会社の中で自分が役にたてるよう、真摯に頑張ろうと心から思っていたそうだ。

 社内外に気配りがきき、細かいことも一生懸命丁寧に取り組むHさんを、上司は高く評価した。

 頑張れば認められる。期待に応えるように、努力しなければ…。

 上司や先輩社員達にかわいがられ、Hさんはその期待に応えるように、会社の業務に一生懸命取り組んだようだ。

 同期の社員達が与えられた業務以外は手を抜くところも、Hさんは努力を惜しまなかったそうだ。

 数年して、Hさんの下に後輩社員が配属された。

 中途採用の女性で、年齢はHさんの一つ下だった。転職前は外資系の会社にいた後輩社員は、明るくくったくのない、はっきりと意見を言う女性で、Hさんとはあきらかにタイプが違っていた。

Hさん「このファイルは大切なので、慎重に扱ってくださいね」

後輩社員「了解です」

Hさん「ファイリングに分からないところはないですか?」

後輩社員「聞いた通りにすればいいんですよね」

 Hさんは、理解しているのかどうか、はっきりしない後輩社員の言い方が不満だった。しかし、後輩の仕事ぶりは、言動はぶっきらぼうで粗野に見えても、ミスは少なかった。

 (私が新入社員の時は、先輩社員にはきちんと受け答えし、必ず確認を取ったのに)

 心の中でそう思っても、後輩には言えなかった。

 カウンセラー「Hさんは、会社で与えられた業務を真摯に頑張っていました。それは他の社員と比べると必要以上に思えるほどの頑張りだったようです。上司や先輩の期待に応えようと努力をして、やっと今度は後輩に教える立場になりました。しかし、後輩は自分とはまったくちがう仕事のやり方をするので、とても戸惑っていたようです」

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Profile
太田由紀子
太田由紀子
産業カウンセラー。出版社、放送局勤務後、産業カウンセラーの資格を取得。傾聴でカウンセリングを行う。メンタルクリニックの運営にも携わっている。日経ビジネ スオンライン「メンタルリスク最前線」コラム執筆。日経ビジネスムック『課長塾 部下育成の流儀』にも登場。現在は音楽療法も勉強中。
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