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知りたい!なりたい!こんな職業

文字文化を探求する書家という仕事

2014年11月17日

技術と教養を学び、先人たちの美と精神を受け継いでいく

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一筆ごとに精魂を込めて書き上げられた毛筆の書。

今回は、映画『利休にたずねよ』のタイトルや劇中題字の揮毫などで活躍中の書家、

木下真理子さんにお話を伺いました。

木下真理子さん
木下真理子さん

●雅号は木下秀翠(しゅうすい)。日経ビジネスオンラインで、連載『和道』が近日スタート。
●プライベートでは、気分転換に古本屋街や史跡を巡ったりします。

書家 木下真理子 公式サイト

研鑽を重ね、日本の文字の魅力を伝えていく

 木下真理子さんは、書家として、何千年という歴史に育まれてきた「文字文化」を、学術的に研究する学問と捉え、幅広く活動しています。伝統的な書道は、感性だけで成り立つものではなく、先人たちによりこれまでに培われてきた型や書法など技術面の習得と、歴史や教養面の習得も必要。「それらを踏まえて書作や講義を行っていますが、今という時代に書道の魅力をどう伝えるか、書道の役割は何かといったことを常に考えるようにしています」

 木下さんの場合、題字の仕事においても、感性にゆだねてデザインのように書いていくというスタンスではありません。映画「利休にたずねよ」の題字では、その時代の書風の流行と、文化や時代背景などを検証。劇中の小道具の書状も、実在の人物については文献を調べ、その人物の書を臨書して癖などを把握した上で書いています。書道の講義を行うときは、実用的な「書写」や綺麗に字を書くことだけでなく、「余白」の大切さ、字を書くときの気配りなども指導。また、日本(中国)の歴史、文化史などを交えながら「書学」を教えています。

 さらに、日本の文字を文化の一つの成果物として海外に伝える「日本の美しい文字プロジェクト」も行っています。これまでに、一般社団法人日本書籍出版協会や、独立行政法人国際交流基金の賛同により、世界9都市で書道のワークショップなどを展開。御簾(みす)に見立てた布に書いたり、地面に水で書く水書などの「席上揮毫(せきじょうきごう)」というデモンストレーションも行いました。「書には、文字の『造形』と言葉の『意味』というものが共存しているので、書を通して 日本人の美意識と精神性、日本の文化の魅力を、海外でより多くの人に伝えています」

「書写」と「書道」の違いを知り、生涯を通し学ぼうと決意

 木下さんは、6歳から地元の習字教室に通っていましたが、高校生のとき、青山杉雨氏(現在の師匠、高木聖雨氏の師匠)の展覧会に行き、奥深い書道の世界があることを知り、カルチャー・ショックを受けました。「もっとその世界のことを知りたい」と思うようになり、書道の研究では第一線として知られる大東文化大学に進学。「卒業しても書家としての保証はなく、それで身を立てることは大変だと思いました。ただ、入学したときの『書を、生涯を通し学んでいく』という気持ちは、今も変わっていません」

 基本的に書道は、「漢字」と「仮名」に大きく二分されています。木下さんの専門は漢字で、篆書(てんしょ)、隷書、草書、行書、楷書の五書体を書いています。また、「平仮名」は草書がさらに崩されて生まれたものということで、現在未確立の「漢字仮名交じり」の分野にも積極的に取り組んでおり、やりがいを感じているとか。「昔から、単調で地味なことを黙々とやり、少しずつ磨きがかかっていく、そんな細やかなことに喜びを感じるタイプでしたので、私は書道に向いていたのでしょう」

 今後は書道研究を行う社中(機関)での活動も充実させていきたいと考えています。書家になるためには、良い師を探して師事し、止めずに学び続ける姿勢が何よりも大切。「私も師から書そのものはもちろん、書への向き合い方やその心を教えられてきました。師は、生涯に渡って師であり続け、その師にもさらに師が存在し、連綿と続いているのです」

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