• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「大麦」パワーを味方につける!

「大麦」で「免疫力」を腸から高める

2014年11月11日

注目の食物繊維「β-グルカン」でカゼ・インフルエンザを予防

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

「冬になると、必ず1度はカゼを引いてしまう」という人は、

免疫力が落ちているのかも。免疫力は、多くの不調や病気にかかわる、

健康力のベースなので、低下には要注意。免疫力を上げるには、

水溶性食物繊維のβ-グルカンを豊富に含む大麦を食べるのもいい。

定番の麦ご飯のほか、プチプチの食感を生かして野菜感覚で食べるのもオススメ!

食物繊維のβ-グルカンが腸を刺激、免疫力が上がる

 カゼやインフルエンザといった感染症、そして今や2人に1人がかかるがん。これらの“敵”から身を守ってくれるのは、私たちのからだに備わっている「免疫力」だ。さまざまな不調や病気の陰には、免疫力の低下が潜んでいるといっても過言ではない。元気に毎日を過ごすために「免疫力は高めを維持」といきたいところ。その要となるのが腸。腸は、ヒトの免疫の6~7割を担うとされる。

免疫を刺激し外敵ブロック

 全身のあらゆるところで不調の芽と闘う免疫を「自然免疫」と呼ぶ。「自然免疫が上がれば、カゼはもちろん、各種の感染症やアレルギーもコントロールできる。がん予防にもつながる」と話すのは、東京薬科大学の大野尚仁教授。こうした自然免疫を高める食品成分として注目したいのが、水溶性食物繊維の「β-グルカン」だ。いろいろな植物や菌類にも含まれるが(右下のコラム参照)、大麦に多い水溶性食物繊維は、その大半をβ-グルカンが占める。

 大野教授らは、大麦のβ-グルカンが腸管を刺激して、多様な免疫細胞が活性化することを試験管試験や動物試験で確かめている。

 また、腸で起こる免疫作用は腸内細菌の影響を受けていて、「腸の調子を整えることそのものに、外敵となる細菌やウイルス、異物の侵入を防ぐ作用が期待できる」と大野教授。自然免疫がベースアップ系とすれば、こちらは“防御系”の作用と言えるだろう。

 これは、さまざまな異物に触れるうちに身に付くタイプの免疫で、獲得免疫と呼ぶ。一度カゼをひいたら、その後しばらくはカゼをひきにくくなるのは、原因ウイルスや細菌に対する獲得免疫のお陰。腸の粘膜で働く防御系の免疫は「獲得免疫の一つ」(大野教授)という。

 順天堂大学の小林弘幸教授も「現代人は交感神経が優位になりがちで自律神経のバランスを崩すことが多いが、腸の状態が良くなると、副交感神経の働きが優位になり、ウイルス感染に対抗するタイプの白血球が増える」と説明する。

免疫力が下がると……
ストレスに弱く、疲れやすくなる
カゼやインフルエンザにかかりやすくなる
アレルギー、花粉症を引き起こしやすくなる
がんの発症や進行の原因に

β-グルカンはダブルの働きで免疫力を上げる
【1】全身の免疫アップ!
腸の表面や内側の
免疫細胞を刺激


免疫細胞が活性化する

全身の免疫力を
ベースアップ
【2】外敵をブロック!
腸内細菌の餌になり
腸内環境が整う


腸の動きが良くなり
血流アップ


キレイで丈夫な腸管になる

病原菌や異物の侵入を防ぐ
大麦、キノコ、海藻を!

 腸から免疫力を高めるためには、大麦を積極的にとりたい。β-グルカンを主体とする水溶性食物繊維は、腸内細菌の餌になって腸内環境を整え、不溶性食物繊維は便のカサを増し、腸内を掃除してくれる。腸の動きが良くなれば「血流が良くなり、腸管の細胞に栄養が届きやすくなる。すべてが良い方向に働く」と小林教授。

 β-グルカンは、キノコ類や海藻類からもとれる。それぞれに含まれるβ-グルカンの構造は異なり、「これらの刺激を認識する細胞もさまざま。いろいろな食材からβ-グルカンをとるのがいいのでは」と大野教授は薦める。

そもそもβ-グルカンって……
食品によって含まれるタイプが違う

大麦は粒の中まで
β-グルカン

大麦の断面図。青い部分がβ-グルカン。粒の中まで満遍なくβ-グルカンが分布している。
(写真提供:アメリカ穀物協会)
 ブドウ糖が多数つながった多糖類は、その構造からα型とβ型に分けられる。β-グルカンというのは、このβ型の構造を持つ多糖類の総称だ。大麦以外にも、キノコ類や酵母、藻類、そして野菜の繊維質にも、広く含まれている。
 つまりβ-グルカンという呼称は、これ! という単一の物質を指すわけではない。大麦に多いのはこのタイプ、キノコ類にはこのタイプ……など種類が異なるので、「食品ごとの含有量を一概に比較するのは難しい」と大野教授。ちなみに、野菜全般の繊維質に多く含まれるタイプのβ-グルカンでは、免疫力アップ作用が確認されていないという。
 大麦のβ-グルカンは、100gに3~5g程度含まれるが、品種別では、「うるち性」よりも「もち性」に多く含まれる。
大麦のβ-グルカンによる刺激で免疫物質が増加
マウスから得た免疫細胞(マクロファージ)に大麦のβ-グルカンを作用させると、β-グルカンの量が増えるにつれて、免疫力の指標となるインターロイキン6が増えた。
(データ:Immunol Lett;27,123,2,144-148,2009)
【TOPICS】
大麦には抗酸化パワーも

 体内で発生した過剰な活性酸素は、万病の原因となる。これに対抗するには、抗酸化物質を多く含む野菜や果物をたっぷりとりたいところだが、“野菜”感覚で料理できる大麦は、他の穀類に比べ、多くの抗酸化物質を含んでいるようだ。
 中村学園大学短期大学部食物栄養学科の吉田淳子助教らは、大麦20品種、小麦12品種、米6品種の抗酸化物質(ポリフェノール)量を測定した。すると、乾燥重量100g当たりのポリフェノール量の平均は、大麦209mg、小麦124mg、米37mgという結果に。大麦の中でも「高β-グルカンの品種にポリフェノール含量が多い傾向が見られた」と吉田助教。
 食品が持つ抗酸化力の指標に用いられるH-ORAC値は大麦1726、小麦は大麦の70%程度、米では同35%程度だったという。ちなみにレモンジュース100gのH-ORAC値は1263(注)。大麦には抗酸化力の期待も持てそう!

(注)レモンジュースのデータはJ. Agric. Food Chem.;52,12,4026-4037,2004から引用。

この人に聞きました
大野尚仁
東京薬科大学 薬学部
教授

大野尚仁さん
東京薬科大学薬学部卒業。専門は免疫学と微生物学。免疫異常がかかわる難治性疾患の診断・治療薬の創出を目指し研究。β-グルカンの免疫作用に詳しい。『β-グルカンの基礎と応用』(シーエムシー出版)を監修。

小林弘幸
順天堂大学医学部附属 順天堂医院 総合診療科
教授

小林弘幸さん
順天堂大学医学部卒業。自律神経研究の第一人者。便秘の専門外来および、スポーツ選手のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に当たる。著書に『「これ」だけ意識すればきれいになる。』(幻冬舎)。

この記事をSNSにシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

Facebookコメント

※Facebookのコメント機能は、Facebookのソーシャルプラグイン機能を用いて実現してい ます。本機能、およびコメントの内容について、日経ウーマンオンラインは一切の責任を負い ません(日経ウーマンオンラインからのコメントを除く)。また、コメントを非表示にしたり、機能を停止することがあります。

関連キーワードから記事を探す
健康レシピ・食材カラダの悩み・病気健康知識

Topics

CloseUp

WOL Selection

PAGE TOP

ログインしていません。

  • ログイン
  • 無料会員登録

Pickup

Focus

最新刊のご案内

仕事を楽しむ 暮らしを楽しむ日経ウーマン 1月号

もっと健康に、もっと美しく日経ヘルス 12月号

働くママ&パパに役立つウェブマガジン日経DUAL 11月号

一生お金に困らない!お金がどんどん増える本 ミニサイズ新装版

まんがで分かる!やせる食べ方

日経ウーマンオンライン おすすめの本

日経ウーマンオンライン

広告をスキップ