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ノーベル賞の青色LED、体への影響は?

2014年11月7日

ブルーライトは網膜を薄くする

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知っておきたいブルーライトと健康の関係

 青い光を放つLED(発光ダイオード)の開発に成功し、さまざまな応用の道を開いた日本人科学者3名が、今年のノーベル物理学賞に選ばれ、日本中が喝采を送りました。困難といわれていた青色のLEDが開発・実用化に成功したことで、フルカラーの大型画面や、寿命が長く消費電力が低いLED電球など、僕たちの生活にさまざまな恩恵をもたらしました。

 一方でこの「青い光(=ブルーライト)」は、人の健康に深くかかわっています。眼科医としては、その点を忘れずにいてほしいと思うので、今回はブルーライトとの上手なつきあい方について考えてみましょう。

夜間のブルーライトが体内時計を狂わせる

 ブルーライトとは、可視光線の中で最もエネルギーが高い波長の短い光です。パソコンやスマートフォンの画面などに使われているLEDからも、このブルーライトが発せられています。

 光は波長が短いほど、空気中の粒子にぶつかって散乱しやすい特徴をもっています。空が青く見えるのは、波長の短いブルーライトが空気中の窒素や酸素の分子にぶつかって散乱し、その光を見ているからです。

 パソコン画面やLED照明から発せられるブルーライトも、ちらつくためにピントを合わせづらかったり、ドライアイがあるとより光が散乱して、目を疲れさせたり、眼精疲労や集中力の低下などを招くことがわかっています。

ブルーライトの人体への影響という点では、これまでは主に体内時計を狂わせることが問題視されてきたが、最近、実際に目に悪影響を与えていることが実験で確かめられた。

 僕たちの目はモノを見るカメラとしての機能とともに、時計としての機能も担っています。昼間、ブルーライトを見ることで「今は昼だ」と判断し、体を活動モードにして、夜、暗くなってブルーライトがなくなると「今は夜だ」と判断し、体を眠る休息モードにして、体内時計(サーカディアンリズム)を保っています。ところが、夜でもLED照明の光を浴び、パソコンやスマートフォンの光を見ていると、目は夜でも「今は昼だ」と認識してしまいます。夜間のブルーライトが体内時計を狂わせてしまうのです。

 そうなれば睡眠の質が低下して生活にも悪影響を及ぼしますし、体温や心拍、血圧やホルモン分泌などの体内リズムも乱れてしまい、睡眠障害やうつなど脳に関係する病気はもちろん、肥満や糖尿病、メタボリックシンドロームやがんなどさまざまな病気のリスクも高まります。

 また、体内リズムとの関係で、「深夜に起きていることが多い女性は乳がんリスクが高い」ことを示す研究結果がいくつも発表されています。

 米フレッド・ハッチンソンがん研究センターの研究によれば、乳がんの人は「深夜1~2時に起きている」「寝室が明るい」といった傾向を持つ人が多く、明るい寝室で眠っている人はそうでない人よりも明らかに乳がんのリスクが高かったと報告しています。また、国際線の乗務員では乳がんの発生リスクが70%高まるという報告や、交代制勤務に3年以上就いた50歳以上の女性では乳がんの発生リスクが4.3倍になるという報告も。フランスでも同様に、夜間の勤務は女性の乳がんリスクを30%高めるという研究結果が発表されています。乳がんだけでなく、がんやうつ、高血圧や糖尿病など、さまざまな病気のリスクが高まることがわかっています。毎日遅くまでがんばって仕事をし、寝るのはいつも深夜という働き女子の皆さんにとっては、気になる結果かもしれません。

ブルーライトの網膜への影響が確かめられた

 ブルーライトの人体への影響という点では、これまでは主に体内時計を狂わせることが問題視されてきたのですが、最近、実際に目に悪影響を与えていることが実験で確かめられました。

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Profile
坪田 一男
坪田 一男(つぼた かずお)
慶應義塾大学医学部教授・慶應義塾大学SFC研究所ヘルスサイエンスラボ代表。1955年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。ハーバード大学留学、クリニカルフェロー修了。2000年より最先端のアンチエイジング医学を学び、医療界に積極的に導入。現在、日本抗加齢医学会理事長、日本再生医療学会理事、学会誌「アンチエイジング医学」の編集長、慶應義塾大学SFC研究所ヘルスサイエンスラボ代表などを務める。南青山アイクリニック手術顧問を務め、眼科専門医による安全なレーシック(近視手術)の提供・指導も行う。『ごきげんな人は10年長生きできる』(文藝春秋)など著書多数。http://www.tsubota.ne.jp/
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