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上手にやせるための炭水化物のとり方

2014年10月17日

いい炭水化物、悪い炭水化物って?

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やせたいなら脂肪だけでなく炭水化物にも気をつけよう

 「25歳からのメディカル・アンチエイジング」のコーナーへようこそ。慶應義塾大学医学部教授・坪田 一男です。

 かつては、ダイエットの主流は「脂肪分の摂取を控える」でした。近年は、「糖質制限」が話題となっています。

 この時代背景には、2007年に米国医師会雑誌「JAMA」に掲載された、低炭水化物ダイエット(アトキンス・ダイエット)があげられます。女性311人を4つのグループに分けて4つのダイエットを実行してもらったところ、カロリーを制限せず炭水化物を1日40g以下に減らした群が最も体重が減少したという報告です。

結局、炭水化物は減らした方がいいの? 減らさない方がいいの?

 また、2008年にも「DIRECT試験」という大規模な臨床試験でも、最も体重が減ったのは糖質を制限したグループだったと報告されました。この研究は、40~65歳でBMI(体格指数)27以上の人、2型糖尿病の人、冠動脈疾患の人の合計322人を、糖質制限食・脂質制限食・地中海食の3つのグループに分けて比較したもの。食事制限を2年間継続し、しっかり守れていた85%の人を比較した結果、最も体重が減ったのが糖質制限食で、カロリーは制限していなかったものの、実際はカロリー摂取量も減っていました。

 これらの報告により、脂肪を減らすより、炭水化物を減らした方が大きなダイエット効果が得られるという、それまでの脂質制限とは異なるダイエット法に注目が集まるようになってきました。

 しかし、上記の糖質制限は非常に極端に糖質を制限するもので、その是非については今もさまざまな議論がなされています。詳しくは後述します。

糖質制限のメリット、デメリットとは?

 糖質制限は、糖尿病予防やダイエットの観点から、非常に重要な考え方だと僕は考えています。もし、運動や肉体労働はせずに、デスクワークや家の中で過ごすことが多い人ならば、野菜や果物、お肉や魚、キノコや豆類などを食べることで必要な糖質はおおかた摂れてしまうでしょう。ご飯を食べたい! という欲求がそんなになければ、ご飯を食べなくてもよいと私は考えます。

 でも、ご飯やパン、うどんやお蕎麦はおいしいですね。好きな人は多いでしょう。無理にこれを制限すると、ストレスがたまって逆に暴食してしまったり、何よりごきげんじゃなくなります。やはり人生はごきげんが大事です。ですから、上手に賢く食べることを考えたほうがいい。白米よりも胚芽米や麦、雑穀などを活用して、食事の最後に量を軽めに。とくに大麦。大麦には不足しがちな水溶性食物繊維が豊富に含まれていて、さまざまな健康効果が報告されています。

 実は、先の「DIRECT試験」には続きがあって、確かに糖質制限食のグループは体重減少効果が大きいのですが、5カ月目くらいが最も減って、その後少しリバウンドしています。それに対して、地中海食(イタリア、スペイン、ギリシャなどの地中海を囲む地域で食されている、野菜、果物、魚に、シンプルなパスタにオリーブオイルの食事)では、当初の体重減少は糖質制限食ほどではないものの、リバウンドが少なく、最終的には同等の体重減少となるという分析結果でした。

 また、糖質をとらないことで逆に耐糖能(血糖値を正常に保つためのブドウ糖の処理能力)が悪化する危険性も指摘されています。

 さらに最近の研究で、糖質をとらないと、血液中のステムセル(造血幹細胞)が減ってしまうということがわかってきました。

 日本糖尿病学会は糖質制限食について、「総エネルギー摂取量を制限せずに、炭水化物のみを極端に制限することは、その本来の効果のみならず、長期的な食事療法としての遵守性や安全性など、重要な点についてこれを担保するエビデンスが不足しており、現時点では勧められない」と提言しています。

 血糖値コントロールのために糖の摂取には十分な配慮が必要ですが、必要なエネルギーの摂取や、食物繊維、ビタミン&ミネラル摂取のためにも、バランスのよい食事が重要ということです。

 また、運動をよくする人、肉体労働に就いている人などは、糖質によるエネルギー源の摂取は不可欠です。



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Profile
坪田 一男
坪田 一男(つぼた かずお)
慶應義塾大学医学部教授・慶應義塾大学SFC研究所ヘルスサイエンスラボ代表。1955年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。ハーバード大学留学、クリニカルフェロー修了。2000年より最先端のアンチエイジング医学を学び、医療界に積極的に導入。現在、日本抗加齢医学会理事長、日本再生医療学会理事、学会誌「アンチエイジング医学」の編集長、慶應義塾大学SFC研究所ヘルスサイエンスラボ代表などを務める。南青山アイクリニック手術顧問を務め、眼科専門医による安全なレーシック(近視手術)の提供・指導も行う。『ごきげんな人は10年長生きできる』(文藝春秋)など著書多数。http://www.tsubota.ne.jp/
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