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働き女子のための法律相談所

残業代の表記について知りたい

2014年10月7日

入社後、基本給が残業代を含めての金額だと知って愕然

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Question
Q:残業代の表記について知りたい
 IT関係の事務職の求人を見て、基本給が27万というので入社しました。ですが、働き始めて6か月、基本給が18万円だとわかり会社に確認すると、27万円は60時間の残業代込みの金額だとの説明。求人票に記されていた基本給の差額の6か月分を請求することは可能ですか??


 Answer

 せっかく入社したにもかかわらず、実際の給料が思っていたよりも低かったらショックですよね。求人に掲載されていた条件と実際の条件とが異なっていたため紛争に発展するケースはかなり多いです。

 給料などの労働条件は契約当事者の合意によって決定します。使用者には労働条件明示義務といって、労働者に対し賃金や労働時間を書面で明示する義務があり、通常は労働契約書が作成されます。給料などの労働条件は基本的にはこの労働契約書によって定まります。 また、求人票の内容は、直ちに労働契約の内容にはならないので、求人票と労働契約書の条件が異なっている場合は、後に作成された労働契約書の条件が基本的には正式な条件となります。

 あなたの場合、求人票を見て基本給が27万円だと思っていたにもかかわらず、実際は基本給が18万円であったとのことです。賃金がかなり異なりますので、一度労働契約書を確認してみてはいかがでしょうか。仮に、労働契約書に27万円は60時間の残業代込みと記載されているのであれば、基本給の差額の6か月分を請求することは基本的に難しいでしょう。それほど労働契約書は重要なんです。

 しかし、使用者には、労働契約の内容について労働者の理解を深めるようにしなければならないという、理解促進の責務があります。使用者が求人票などで労働者に誤解を与えるような説明をし、その後も不十分な説明を繰り返した場合は、この義務を怠っているということになるので慰謝料を請求できる可能性があります。過去の裁判例では、100万円の慰謝料を認めたものもありますので、今回の場合も検討されてもよいかもしれませんね。

 ちなみに、月に60時間の残業代を9万円として、ひと月に合計27万円を支払うという労働条件のうち残業代部分を「みなし残業」といいます。「みなし残業」とはひと月に一定時間の残業については実際に働いても、逆に働かなかったとしても、働いたものとみなし、9万円を毎月労働者に支払うということを意味しています。他方で、ひと月の残業時間がその一定時間を超えた場合については、超えた分について、別途残業代を請求することが可能です。
 したがって、ひと月の残業時間を計算して、60時間を超えていないようであれば、9万円を超えて残業代を請求することはできませんし、超えていれば、別途請求することが可能となります。

 労働法は、他の法律に比べてかなり身近な法律ですし、知っていれば会社でのトラブルを事前に回避することもできます。深く勉強する必要はないですが、広く浅く知っていて損はないと思いますよ。

この人に聞きました
岩沙好幸
弁護士(東京弁護士会所属)
岩沙好幸(いわさ・よしゆき)

慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼い始めた。労働トラブルを解説した書籍『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)が発売中。『弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ』も更新中。

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