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会社間の板挟みで辛い思いを…

2014年8月27日

仕事仲間に嫌われて自信喪失してしまったMさんのケース1

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 「心が疲れた」と感じることは、誰にでもあることです。ただ、その度合いや“症状”は人によって違います。解決のためには、時には「相談」することも有効です。
 この連載では、産業カウンセラーが実際に受けた相談から実際の事例を紹介し、働く女性のメンタルヘルスを考えます。
 今回は企業の相談室勤務のカウンセラーYさんの事例を紹介します。

*   *   *   *   *   *

 相談に訪れたMさんは、29歳独身。スーツが良く似合い、人当たりのいい笑顔、さわやかな女性だ。

Mさん「どうしたらいいかわからなくて」

Yさん「お仕事のことですか?」

Mさん「仕事仲間に嫌われてしまったんです」

 出版社の営業部に勤務するMさんの仕事は、企業や団体などから広告をとるための、企業や団体などへの営業業務だ。直接企業にアプローチすることもあるが、広告代理店の担当者と一緒に営業する場合も多いようだ。

 Mさんの会社へ資本出資のある大手飲料メーカーは年間で広告を出していたが、Mさんは、この企業の担当だった。年間を通して大きな広告を出す企業のため、この企業には競合の形で、ふたつの広告代理店(A社・B社)が関わっていた。

 競合と言っても、ふたつの代理店を選んだのはこのメーカーの宣伝部で、Mさんは、その企業から、ふたつの会社の広告管理を任されていた。

 ふたつの広告代理店A社とB社にはカラーがあった。

 A社はMさんの会社を信頼してお任せの状態だったが、もう一つの広告代理店B社は、企業の宣伝部に、Mさんが知らないところで新しい広告企画を提案したりするしたたかさを持っていた。

 任せ過ぎで何もしてくれないA社に腹が立つ場合もあったが、B社の勝手な営業に振り回されることも多く、Mさんは頭を抱えていた。

 飲料メーカーの担当者は、この2社を競合させることで、会社に有利になる広告の企画が提出されるのを望んでいるフシがあった。相談をしても、「勝手にやらせておけばいいですよ。判断はうちがしますから……」と言われ、Mさんは、出資会社にそれ以上強いことが言えなかった。

Mさん「ずっと心配していたんです」

Yさん「心配していたんですね」

Mさん「B社がやり過ぎないか……」

 Mさんは、この2社のどちらの担当者ともフェアに付き合っていたそうだ。

 しかし、強気のB社の担当者には苦手意識はあった。B社の担当はMさんよりずいぶん年上の男性で口が立つ。巧妙ないい口でいつも言い負かされてしまう。勝手なことをされても、冗談交じりに言い返すことしかできなかった。

 逆に、A社の担当者は年齢も近く話がしやすかった。音楽が好きな男性で、Mさんと趣味があった。A社の担当部署とは、部署全体で仲間意識も高くフレンドリーだったので、Mさんに全幅の信頼を寄せ、任せてくれていたらしい。しかし、気持ちは楽なのだが頼りなく思うこともしばしばあった。

 Yさん「Mさんは、出資のある広告も出してくれている会社と、二つの広告代理店、この三つの会社の間で翻弄されていました。どの担当者にも、本音は言えずに我慢していたようですね」

 体調を聴くと、会社に行くのを億劫に思うことが多く、毎日頭痛と疲労感に悩まされていた。栄養ドリンクを常用し、そのせいか胃の調子もおかしいらしい。

 どの会社にいく時も、無理に楽しい音楽を聴きテンションをあげ、笑顔を作ってから訪問するそうだ。帰りはぐったりして、心底疲れるようだった。

 ある日、メーカーで人事異動があり、宣伝の担当が新しくなった。その担当者は宣伝・広報関係はやったことのない、元総務関係の人だった。

 新しい担当者の歓迎会が、A社・B社それぞれで行われているようだった。もちろんMさんの会社でも行ったが、元総務畑だった新しい担当者にそのような慣例はなく、各社の華やかな接待に驚いているようだった。

 そして、事件は起きた。

 MさんにB社の担当から連絡があった。

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Profile
太田由紀子
太田由紀子
産業カウンセラー。出版社、放送局勤務後、産業カウンセラーの資格を取得。傾聴でカウンセリングを行う。メンタルクリニックの運営にも携わっている。日経ビジネ スオンライン「メンタルリスク最前線」コラム執筆。日経ビジネスムック『課長塾 部下育成の流儀』にも登場。現在は音楽療法も勉強中。
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