• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

その我慢や頑張りは本当に必要なもの?

2014年7月5日

あなたが動けば社会が変わる!つらい理由は努力不足のせいじゃない

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

 こんにちは。評論家で編集者の荻上チキです。前回は「新しい権利」について考えることが、自分がもっと生きやすい社会をつくるきっかけになる、という話をしました。今回は「新しい権利」に気づいたら、どうやって社会を動かすか、について考えていきたいと思います。

●「こんなことに困っている人がいるのか」と、人々のものの見方を変えられる

 そもそも、「新しい権利」を考えることが、なぜ社会を変えるきっかけになるのでしょうか。それは、「新しい権利」を考えることが、「こんな社会になったらいいのではないか」というビジョンを描く上での出発点になるからです。たとえば、「障害者の権利」について考えられるようになったことで、社会全体の障害者支援に関する考え方も変わりました。今までのように社会が困難を障害者個人に押し付けるのではなく、社会の方が障害者に障害を感じさせないような方向に変わろうと法整備や環境整備が進んできています。それは、「障害者の権利」という1つの権利概念が人々の心理に根付き、「環境を変えていかなければ」という方向に向かうことで、ノンステップバスを導入したりエレベーターや点字ブロックを設置させる、などといった具体的な動きにつながっていったのです。

 「新しい権利」について多くの人に知ってもらうことで、「こんなことに困っている人がいるのか」と、人々のものの見方を変えることができます。

 こういう議論はどうでしょう。アメリカやイギリス、オーストラリアなど、様々な国で、次のような出来事が相次ぎました。一人のお母さんが、飲食店や飛行機の席など公共の場で赤ちゃんに授乳しようとしたら「周りの人に迷惑がかかるのでやめるように」と断られた、ということを受けて、多くの母親から抗議する声が上がり問題になる、といったことがおきました。

 その際、多くの母親が、その飲食店などに赤ちゃん連れで行き、みんなで一斉に授乳をする、という抗議運動を行いました。その結果、飲食店側が態度を改めたという事例もあります。

 この出来事を、「授乳権」という観点で考えてみましょう。この権利には、「自由に授乳できる権利」と共に、「授乳を見せない権利」や「楽して授乳する権利」もある。人によって理想の授乳像は違うかもしれないが、各々の権利を満たしていく工夫が進めばいいなと思います。私も、ボタン一つで、適温のミルクが出てくるサーバーがあれば、「睡眠権」も確保できるのになあと、何度思ったことか。

この記事をSNSにシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

Facebookコメント

※Facebookのコメント機能は、Facebookのソーシャルプラグイン機能を用いて実現してい ます。本機能、およびコメントの内容について、日経ウーマンオンラインは一切の責任を負い ません(日経ウーマンオンラインからのコメントを除く)。また、コメントを非表示にしたり、機能を停止することがあります。

コラムのバックナンバー

Profile
荻上チキ
荻上チキ(おぎうえ・ちき)
1981年生まれ。評論家・編集者。「シノドス」編集長。政治・経済から社会・風俗、文化・思想まで、幅広い領域で現代の問題と向き合い、取材・評論活動を展開する。著書に、『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』(幻冬舎新書)、『彼女たちの売春』(扶桑社)、『セックスメディア30年史』(ちくま新書)、『社会的な身体』(講談社現代新書)ほか。編著に『経済成長って何で必要なんだろう』(光文社SYNODOS READINGS)ほか。TBSラジオ「Session-22」のメインパーソナリティーを務めるなど、多メディアで活躍する。
関連キーワードから記事を探す
暮らし方キャリア&スキル

Topics

CloseUp

WOL Selection

PAGE TOP

ログインしていません。

  • ログイン
  • 無料会員登録

Pickup

Focus

最新刊のご案内

仕事を楽しむ 暮らしを楽しむ日経ウーマン 12月号

もっと健康に、もっと美しく日経ヘルス 12月号

働くママ&パパに役立つウェブマガジン日経DUAL 11月号

一生お金に困らない!お金がどんどん増える本 ミニサイズ新装版

まんがで分かる!やせる食べ方

日経ウーマンオンライン おすすめの本

日経ウーマンオンライン

広告をスキップ