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本音隠し体裁だけ整えても何も伝わらない

2014年7月9日

世間知らずのBさんの言い分を聴いてみると・・・

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 人材派遣会社に勤めるAさんは、登録者のBさんとその派遣先企業との板挟みになり、苦労が絶えず、毎日をイライラしながら過ごしていた(こちらを参照)。Bさんの担当からはずしてほしいと会社に願い出ても受け入れてもらえない。そんな中、カウンセリングを受けるようになったAさんだったが、大事な登録者にもやめてほしくない会社は、Bさんの言い分も聞いてくれるよう同じカウンセラーにお願いしたのだった。そうしてBさんがカウンセリングにやってきた。

*   *   *   *   *   *

 Bさんは、Aさんから聞いていたエキセントリックな感じはなく、穏やかな感じの素敵な女性だった。ただ困惑した表情で話し始めた。

Bさん「私、Aさんを困らせているんでしょうか?」

カウンセラー「困らせているように感じるんですね」

Bさん「だって、私自信がなくて・・・。でもAさんがいてくれないと困るんです」

 Bさんはずっと隠していた本音を話し始めた。

隠していた本音

 結婚して7年間、家にこもり家事や子育てに従事してきた。

 どちらかと言えば、結婚前はキャリアウーマンでバリバリ仕事をしてきたので、初めは少し休憩しようと思って仕事を辞めのんびりしていた。妊娠がわかったが、今までと変わらない生活を続け、旅行もしたら、旅先でアクシデントがあり流産してしまった。失った小さな命の重みにしばらくは落ち込んで、さらに家にこもるようになった。そして、次に授かった命は大切にしなければと、出産後は子育てに専念した。

カウンセラー「子育ては大切にしたいんですね」

Bさん「もう失うことは出来ない。亡くした子供の分も大切に育てないと

 そう言って、Bさんは涙ぐんだ。

 Bさんは、子供が大きくなるにつれ、自分の存在意義を考えるようになった。母親として子育てを一生懸命やること以外にも、子供の母親と言うポジションだけでなく、自分自身として胸を張れるよう、社会で自分を試してみたくなった。

 しかし、数年離れていた間にすっかり仕事をする感覚を忘れてしまっていた。

 子育ての場面で出会った人たち以外と話をすることはなかったので、今何が流行っているのかさえわからない。テレビは子供と一緒に見られるアニメや子供向きの映画ばかり、新聞や雑誌は子育てや家に関わることは目を通していたが、流行のファッションやトレンド、人気の歌さえわからなかった。

 そんな時、人材派遣の会社に登録して出会ったのがAさんだった。

 颯爽とパンツスーツを着こなし、てきぱきと仕事に従事するAさんは輝いて見えた。

 これから、この人を基準にして仕事を頑張っていこうとBさんは思ったそうだ。

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Profile
太田由紀子
太田由紀子
産業カウンセラー。出版社、放送局勤務後、産業カウンセラーの資格を取得。傾聴でカウンセリングを行う。メンタルクリニックの運営にも携わっている。日経ビジネ スオンライン「メンタルリスク最前線」コラム執筆。日経ビジネスムック『課長塾 部下育成の流儀』にも登場。現在は音楽療法も勉強中。
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