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日本でも発症の「マダニ感染症」って?

2014年7月1日

治療薬なく、致死率高いので、予防法と諸地方を知っておこう

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 2013年、マダニにかまれて発症する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)による死亡者が相次いだ。被害は西日本だけだったが、2014年3月、厚生労働省研究班の調査で、SFTSウイルスを保有するマダニは全国に広がっていることが判明。被害を防ぐポイントは――。

 「SFTSは日本では昨年初めて確認された新規ウイルス感染症で、症状は発熱、全身倦怠感、下痢、嘔吐などほかの感染症と同じ。実はマダニにかまれてもSFTS発症はまれだが、まだ治療薬がないので致死率が高いのが怖いところ。ダニの活動が活発になる春から秋は特に要注意」と国立感染症研究所ウイルス第一部の西條政幸部長。

■春から秋にSFTSの発症が多い
2013年1年間のSFTS患者の報告数。14年は1~3月も1人ずつ感染者が出ている。マダニは春から秋に活動が活発化。野外活動をする人が多い時期なので感染者も増える。(データ:国立感染症研究所ホームページより)

 昨年は西日本で40~90代まで40人のSFTS患者が報告され、そのうち13人が死亡した。インフルエンザのような飛沫感染ではなく、マダニにかまれなければ発症はしない。ただ全国にウイルス保有マダニが広がっており、北海道や東日本でも油断はできない。

■SFTSの原因になるマダニ
日本には47種類のマダニが生息しているが、ヒトにSFTSウイルスを感染させるのはタカサゴキララマダニ(右)とフタトゲチマダニ(左)の2種類と考えられる。成ダニは4~5mmで血を吸うと1cmくらいになる。(写真提供/国立感染症研究所)
■マダニにかまれて発症するウイルス感染症
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」って?
マダニにかまれたことで発症するウイルス感染症。2011年に中国で発見され、日本では13年1月に初めてSFTS患者が確認された。血液を固める血小板と白血球が低下し、死に至ることも。主な自覚症状は発熱、全身倦怠感、下痢、嘔吐など。現時点ではワクチンも治療薬もなく致死率が高い。ただし、飛沫感染、空気感染はなくSFTS患者のそばに寄っても感染はしない。(写真提供/国立感染症研究所)

 SFTSの原因となるマダニは、家の中にいるイエダニとは全く別の種類(下表)で、シカやイノシシがいるような野山に生息する。

■マダニとイエダニの違い
(データ:『マダニからうつる感染症Q&A』(日本予防医学協会)を参考に作成)

 「そうした地域で農作業をする際や、山歩き、キャンプのときは、夏でも肌を露出しないことが重要。

■野外では腕、足、首などをカバーして予防
首にはタオルを巻くかハイネックのシャツを着用。シャツの袖口は手袋や軍手、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる。野外から戻ったら体にマダニがついていないか確認し、なるべく早くシャワーや入浴を。上着は家の中に持ち込まないようにし、着用していたものはすぐに洗濯、天日干しする。
(イラスト:平拓哉)

 ただ、必ずSFTSを発症するわけではないので、かまれても落ち着いて対処してほしい。24時間以内ならピンセットで取り除ける場合が多い」と西條部長。マダニがセメント質を出して肌に固着しピンセットでは取れない場合や、取っても黒いとげのようなものが残ったら皮膚科か外科で除去を。一般的に地上1mくらいの植物の葉陰にいるため、吸着部位は頭、首、肩、腕、胸腹部が多い。かまれた直後は自覚症状がない場合が多く、2~3日すると炎症が起こり、かゆみ、違和感、軽度の痛みが出現することも。全く自覚症状がなく、気づかない人もいるそうだ。

 発熱、下痢などの症状が出たら内科や小児科の受診を。その際、マダニにかまれたことを伝えることが大切だ。マダニによる感染症には日本紅斑熱、ライム病、つつがむし病などもある。症状はSFTSとほぼ同じで区別がつきにくいが、こうした細菌感染症なら既存の抗菌薬で治療ができる。SFTSの予防についてはワクチンの研究も始まったが、現時点ではかまれないようにするしかないようだ。

■マダニにかまれたときの処置法
この人に聞きました
西條政幸
国立感染症研究所ウイルス第一部 部長
西條政幸
小児科医として病院勤務、国立 感染症研究所主任研究員などを経て2010年より現職。感染症学・ウイルス学が専門で、厚生労働省のSFTSの制圧に向けた総合的研究班の一員でもある。

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(医療ライター=福島安紀)

日経ヘルス2014年6月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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