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7時間睡眠が若さと記憶力強化にいいワケ

2014年6月20日

しっかり寝ることで脳のゴミを掃除する

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長生きする人の平均睡眠時間は7時間

 「25歳からのメディカル・アンチエイジング」のコーナーへようこそ。慶應義塾大学医学部教授・坪田 一男です。

 何かと忙しい働き女子の皆さん、睡眠時間はどのくらいとれていますか? 睡眠不足が続いても「仕事が忙しくて仕方ない」と容認する、あるいは「寝食を削ってでも努力する」のをよしとしていないでしょうか。しかし、より質の高い仕事をし、健康で充実した人生を楽しむためには、まず質の高い睡眠をしっかりとる努力をしましょう。

 100歳以上の長寿者の平均睡眠時間は、女性の場合7時間だったという統計があります。健康で長生きする人はよい睡眠をたっぷりとれているということが伺えます。

ぐっすり眠れば、寝起きもさわやか!

 一方で、睡眠時間が7時間を切ると、心血管疾患、冠動脈疾患、代謝異常や動脈硬化など、さまざまな病気のリスクと死亡率が上がることが、複数の研究から報告されています。また、肥満とも関連していて「睡眠不足は太りやすい」ことも報告されています。ダイエットに敏感な人の間では、もはや常識かもしれませんね。

 さらに、米国のスティックゴールド博士が2000年に発表した研究結果によれば、人間が新しい知識や記憶を身につけるためには、覚えたその日に6時間以上眠ることが欠かせないそうです。最適な睡眠時間は個人差がありますが、やはり毎日7時間程度の睡眠をしっかり確保したいものです。

 ただし、寝過ぎも心臓病や脳卒中のリスクとなる可能性があることが複数報告されています。うつ病や糖尿病のリスクが増加するという報告もあります。睡眠は長過ぎても短過ぎてもよくありませんのでご注意を。

睡眠は脳のおそうじ時間

 ところで、よく考えてみると、睡眠とは寝ている間に敵から襲われるなどの危険を伴う、生き物の本能としては避けたい行為のはず。それだけのリスクを冒しても睡眠が必要なのは、真に人間にとって不可欠だからです。では、なぜそれほどまでに大事なのでしょうか。なぜ1日の約3分の1も寝ないと人間は生きられないのかが、これまではわかっていませんでした。その疑問に対する新たな答えとなる論文が、2013年米科学誌「サイエンス」に発表され、注目を集めました。実は、僕たち人間は睡眠中に脳のお掃除をしているというのです。

 アメリカの研究者らがネズミを使った実験で、脳内にたまった老廃物がどのように脳内血管を通じて肝臓へ排出されるかを調べたところ、その排出システムの活動量は目が覚めているときよりも寝ている間に約10倍になるそうです。研究者の一人は「脳が自由に使えるエネルギーには限界がある。ハウスパーティーを開く家の主に例えると、来客を楽しませることと、家をきれいにすることを同時にできないようなものだ」と述べています。

 脳はあまりに精密なので、起きて活動している間には老廃物を取り除けないのです。よく「夜、寝ている間に記憶がつくられる」というけれど、それは本当で、大切な機能に影響を与えないように睡眠中に老廃物を処理しているのです。老廃物のなかには、蓄積するとアルツハイマー病の発症につながるといわれている「ベータアミロイド」というタンパク質などが含まれています。睡眠が不足するとこれらの老廃物がたまり、認知症などの病気のリスクも高まるのではないかと指摘する専門家もいます。

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Profile
坪田 一男
坪田 一男(つぼた かずお)
慶應義塾大学医学部教授・慶應義塾大学SFC研究所ヘルスサイエンスラボ代表。1955年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。ハーバード大学留学、クリニカルフェロー修了。2000年より最先端のアンチエイジング医学を学び、医療界に積極的に導入。現在、日本抗加齢医学会理事長、日本再生医療学会理事、学会誌「アンチエイジング医学」の編集長、慶應義塾大学SFC研究所ヘルスサイエンスラボ代表などを務める。南青山アイクリニック手術顧問を務め、眼科専門医による安全なレーシック(近視手術)の提供・指導も行う。『ごきげんな人は10年長生きできる』(文藝春秋)など著書多数。http://www.tsubota.ne.jp/
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