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「自分らしさ」を見直して危機を抜け出そう

2014年6月23日

「でもまあ、いい人生だった」と思えれば脱出できる

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 30代後半にもなると、女性の悩みはとてもシビア。予期しない病気、仕事の悩み、親の介護や死、子育ての悩み、そして不妊…。そうした体験をすることで、人は自分の手の中にあると信じていた可能性を一つ、また一つと手放すことになります。希望や可能性が失われていく中、欠落感を感じて身動きが取れなくなっていく…。

 そんなミッドライフクライシス状態をどう迎えればいいのか、広島大学教授の岡本祐子さんにお聞きしました。

■心の危機から抜け出すコツは「ポジティブな折り合い」

「ミッドライフクライシスでは、さまざまな喪失体験を通じて、『人生には限りがある』という事実を自覚し、受け入れることになります。若い頃に描いたビジョン通りの人生でなくても、その人なりに獲得したもの、力を注いだこと、よかったことがあるはず。『手に入らなかったものや、失ったもの』と、『獲得したものや、よかったこと』を天秤にかけて、『でもまあ、いい人生だった』と思えると、心の危機はある程度収まります。この『ポジティブな折り合い』が、ミッドライフクライシスの解決策と言えます」

 しかし、人は自分の理想や希望に向かって、さまざまな選択を繰り返して大人になるもの。自分の価値観や選んできた道が間違っていたのではと思うからこそ、悩むもの。そんな中でポジティブに人生の折り合いをつけるのは、それほど簡単なことではありません。

「自分の人生にポジティブな折り合いをつけるためには、アイデンティティの組み替え・立て直しが重要なのです」

 アイデンティティとは、「本当の私とは何か」と自分に問いかけた時に出てくる答えだと岡本さんは言います。例えば、「休日も仕事のことを考えるほど仕事が好きな私」とか、「仕事はほどほどに、家族を大事にする私」、「笑顔で人と接している自分」という人もいるでしょう。

 しかし、ミッドライフクライシスでは、そのアイデンティティが揺らぎます。例えば、20代の頃はバリバリ働けた人も、30代後半になれば体力の衰えを感じるもの。すると、「徹夜もいとわず働くのが私の仕事のスタイルで、それが私らしさだ」という、それまでの価値観や仕事のスタイルをいつまでも続けることはできないと気付きます。これが、アイデンティティの揺らぎです。

 その時、「では、今の私にとっての私らしさ、私らしい働き方とは?」と自分に問いかけ、出て来た答えが「組み替えたアイデンティティ」というわけ。

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Profile
吉田渓(よしだ・けい)
大学在学中からフリーライターとして活動を開始し、「女性の心と身体」をテーマに雑誌やWEBで執筆。著書に『スピリチュアル あなたのための使い方』(講談社)、『働く女のスポーツ処方箋』(グラフ社)がある。
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