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突然の残業命令でデートがキャンセル!?

2014年6月10日

終業間近に上司から急な仕事の依頼、拒んでもいい?

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 今日は仕事が終わったら、彼とのデートでルンルン気分の里奈さん。ところが、終業時刻の間際になって、突然上司が「今日中にこのレポートをまとめて」と、悪びれた様子もなく、残業を命じてきました。この残業を拒むことは、NGでしょうか?

里奈さんが怒る理由

 上司が帰り際に突然、残業を振ってくることは、これまでもしばしばありました。上司の命令を無視することもできず、また契約社員から正社員へ切り替わったこともあり、仕方なく今までは残業をしてきた里奈さんでしたが、今日ばかりは納得ができません。

 「もっと早くに指示を出してくれていたら、何とか頑張って勤務時間中に仕上げることができたのに!」

 里奈さんの怒りはおさまりません。というのは、今日はかねてから楽しみにしていたコンサートがあり、彼氏が大変な苦労をして、里奈さんのためにプレミアムチケットを入手してくれていたからです。せっかくの厚意を、無駄にすることはできません。

 上司は、毎日のように深夜まで残業をしているので、就業時間の意識が薄れているように思えてなりません。こうして上司に振り回される部下の身にもなって考えてほしい、と常々悩まされていました。

 この場合、里奈さんは残業を拒むことができるでしょうか?

残業命令にはさからえない?

 労働契約には、「所定労働時間」というものがあらかじめ決められています。その決められた時間を超えて残業を命じるには、原則として就業規則に「業務上必要なときは、残業を命じることがある」という規定があることがポイントになります。

 しかし、そもそも労働基準法では、休憩時間を除き法定労働時間(1日8時間・1週40時間)までしか労働をさせてはいけないことになっているのをご存じでしょうか?

 休日(1週1回または4週を通じて4回)労働させることも、労基法違反となります。

 それなのに、なぜ堂々と世の中で残業が繰り返されているかといえば、「36(さぶろく)協定」があるからです。

 本来は法定労働時間を超えて労働させたり、法定休日労働をさせたりすることは、労基法違反となりますが、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、ないときは労働者の過半数を代表する者と使用者との間に「36協定」を締結して労働基準監督署へ届け出ることによって、免罰的な効果が与えられます。

 つまり、その協定の範囲内で残業を命じることが可能となるのです。

 36協定では、残業する一定期間において延長時間の上限や、残業をさせる必要のある具体的な事由について、あらかじめ取り決めておく必要があります。

 このように、就業規則において「業務上必要なときは、時間外労働や休日労働を命じることがある」というルールがあり、36協定が適切に締結・届出されていて、残業命令に合理性があるなら、社員の立場から残業を拒むことはできません。

 ただ、最近では「ワークライフバランス」が叫ばれるようになり、仕事と生活の調和も重視されているので、たとえば残業をすることで保育園のお迎えに間に合わなくなる、など家庭生活上の不都合が大きいときには、残業命令に従わなくてもよい場合もあり得ます。

 彼とのデートが理由となると、残業命令を拒むのは難しいといえますが、里奈さんの場合、上司が命じる業務自体に残業をさせる程の合理性があるかどうか、甚だ疑問が残ります。

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Profile
佐佐木 由美子
佐佐木由美子(ささき・ゆみこ)
人事労務コンサルタント・社会保険労務士。中央大学大学院戦略経営研究科修了(MBA)。米国企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。2005年3月、グレース・パートナーズ社労士事務所を開設し、現在に至る。女性の雇用問題に力を注ぎ、働く女性のための情報共有サロン【サロン・ド・グレース】を主宰。著書に「採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本」をはじめ、新聞・雑誌等メディアで活躍
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