• ビジネス
  • xTECH
  • クロストレンド
  • 医療
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

厳格で威圧的な父親に育てられて…2

2014年6月11日

ありのままの自分を受け入れたことで職場での人間関係も改善

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

 前回に引き続き、厳格な父親に育てられ、怖くて逃げたいと思うけれどそれもできず、父親の描いた人生設計通りに生きてきたAさんのケースを紹介する。就職後、上司のパワハラによりメンタル不調に陥ったAさんだったが、その相談に乗った社内の相談室カウンセラーBさんは、メンタル不調の原因は職場の環境だけではないと思い、Aさんに家族の話や幼少期のことを聴いたのだった。

*   *   *   *   *   *

 Aさんは就職し、職場で人間関係を作れない自分に気が付いた。優秀なAさんは、事務処理能力が高く、仕事がとてもよくできた。しかし窓口業務など、コミュニケーションを取り、信頼関係を築かないといけない場ではどうしたらいいかわからなかった。

 仕事で何か言われると、自分を否定されているような気持になってしまう。依頼されると仕事の許容量を超えていても引き受けてしまい、トラブルが起きた。

Aさん「無理とかできないとか言えないんです」
Bさん「本当に無理で、できなくても?」
Aさん「できない時は、人にお願いしてもいいんですか?」

 Aさんは、父親に押し付けられた価値観をNOと言えずに生きてきた。社会に出てからもそれを変えることができず、全て自分でやらなければいけないと思い込んでいた。

 Bさん「幼少期から、親の顔色をうかがっていい子で居続けたわけです。自分が無理をしてやるのが当たり前で、人に何か頼んだり、お願いされたことを断ることなど考えられない。基本的な信頼関係の欠如が人間関係の苦手さに繋がっています」

 Bさんとのカウンセリングで受容・共感されたAさんは、徐々に自分自身でいることの大切さや心地良さを感じられるようになっていく。

 相変わらずストレスのはけ口として母親から愚痴を聞かされていたが、大人になったAさんに、ある時、母親は父親の生い立ちを話した。

 驚くことに、Aさんの父親もまた厳格な父親に育てられていた。

 暴力を振るわれる母親を小さい頃から見て育った父親は、愛情を受けた覚えがなかった。愛情の表現方法を知らないまま大人になり、結婚し父親になった。

 Bさん「負の連鎖が起きていたことに、ようやくAさんは気が付きました。自分へつらく当たっていた父は、祖父に当たられて育っていた。愛情の薄い家族の中で、愛情の表し方が分からず、本音ではみんな愛情に飢えていたが、それでも得られない。支配し、依存し合うことで補っている。だから離れられなかったんです」

この記事をSNSにシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebookでシェア

Facebookコメント

※Facebookのコメント機能は、Facebookのソーシャルプラグイン機能を用いて実現してい ます。本機能、およびコメントの内容について、日経ウーマンオンラインは一切の責任を負い ません(日経ウーマンオンラインからのコメントを除く)。また、コメントを非表示にしたり、機能を停止することがあります。

Profile
太田由紀子
太田由紀子
産業カウンセラー。出版社、放送局勤務後、産業カウンセラーの資格を取得。傾聴でカウンセリングを行う。メンタルクリニックの運営にも携わっている。日経ビジネ スオンライン「メンタルリスク最前線」コラム執筆。日経ビジネスムック『課長塾 部下育成の流儀』にも登場。現在は音楽療法も勉強中。
関連キーワードから記事を探す
メンタルヘルスキャリア&スキル

Topics

CloseUp

WOL Selection

PAGE TOP

ログインしていません。

  • ログイン
  • 無料会員登録

Pickup

Focus

最新刊のご案内

仕事を楽しむ 暮らしを楽しむ日経ウーマン 10月号

もっと健康に、もっと美しく日経ヘルス 10月号

働くママ&パパに役立つウェブマガジン日経DUAL 9月号

まんがで分かる!やせる食べ方

毎日がラクになる片づけルール

日経ウーマンオンライン おすすめの本

日経ウーマンオンライン

広告をスキップ