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受け身な後輩への指導に悩んでいる人へ

2014年6月10日

カドを立てずに自分の意見を伝え、上手に人を育てるには

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 「考え抜く」ことを中心としてお伝えしてきた本連載。今回からは、考え抜いたことを「伝える」方法を主にお話ししましょう。意見を言うことが苦手な人でも堂々と自信を持って、しかし、カドを立てずに相手に伝えられる方法をお伝えします。

 では、今回のお悩みはこちら。

【お悩み】
自分で考えることをしない、受け身の後輩への指導方法
 後輩の指導役を任されている私。一緒に仕事をするときには、二人でともに考えて仕事をしていくことを意識しています。

 でも後輩に意見を求めても「先輩が決めてください。何でもやりますから」としか言いません。そんな後輩が心配です。どうすれば自分の意見を言ってくれるようになるでしょうか?
(さつき・広報・39歳)

 まず後輩の指導をどう捉えるかですが、時間に余裕がないなかで、その業務をはじめたばかりの後輩に、ある程度のパフォーマンスを求めるというのならば、一から十まで手とり足とり教えたほうがいい場合もあるかもしれません。

 ですが、時間に余裕があって、後輩のことを案じるのならば、やはり教育を大事に考えたほうがいいでしょう。

 やりかたとしては、たとえば「これとこれをやらなくちゃいけないんだけれど、どうやったらいいと思う?」と質問を投げかける。後輩は答えざるを得ない状況になります。

 ただこう言うと、相手は緊張もしますし「間違ったことを言ってしまったらどうしよう」と不安なはず。

 ですから「誤解しないでね。私が“正解”を準備していて、あなたの答えを試そうとしているわけではないの。私がいままでやってきたやりかたはあるけれど、それが正しいとは限らないし、もっといいやりかたがあるかもしれない。ふたりで相談して対策を練っていきたいんだ」という言葉を添える配慮が必要です。

 どんなに簡単な業務であっても、箸の上げ下ろしレベルから、人と同じやりかたをするというのは無理があります。それぞれのやりやすい方法があるはずですから、後輩が自分でやりやすい方法ができるように導いてあげましょう。

 その際、自分のやりかたを話すときは「“私は”こうしたんだけれどね」と、自分のやりかたはあくまでも一例にすぎず、ほかにやりかたがあるかもしれないということを示すことが大切です。

 仕事ができたり、上司からの信頼が厚かったりするタイプの先輩女性には、特にそういった気遣いをしてほしいものです。前回お話ししたように、後輩が「先輩のようにしなければ」と過剰に気負い、がんじがらめになって、自らに適したやりかたができなくなってしまうことがあるからです。

相手の心的プレッシャーを緩和する“しかけ”で「言える」環境を作る

 また後輩は、先輩に対して意見があっても、なかなか言えない、言いづらいことが多いもの。

 そんなときには「言いたいことを言ってもいい」というスイッチを入れるために、目に見えるしかけを作ることもできます。

 たとえばヌイグルミやマスコットなど、お守りになるものを渡して「これを持っているあいだは免罪符と思ってくれていいから、なんでも言ってね」と言う。

 相手の心的プレッシャーを軽減させるための環境作りとして、目に見えるしかけを用意するのです。

 また「直接言いにくければ、メールや手紙でもいいから」と伝えるのもいいでしょう。

 ただし「なんでも言って」と伝えたからには、後輩が言ってくれたということに対して、決して怒ってはいけません。

 後輩の物言いが失礼な場合には、物言いに関してだけは注意することも必要かもしれません。でも、内容そのものに対しては怒ったり注意したりしてはいけません。たとえ内容が生意気に感じられたり、カチンとくるものだったとしても、まずは「言ってくれてありがとう。気付かなかった」と、言ってくれたという行為そのものに対してお礼を言うべきです。

 その上で言いたいことがあれば、「でもね、私はAと思ったの。あなたはBと思ったのね」という対話が必要でしょう。

 「なんでも言ってね」と言ったにもかかわらず、言うと怒る。

 もしもそんな有言不実行を働いてしまえば、後輩が離れていくことは間違いありません。そして、一度失った信頼は二度と取り戻せないと思っておいたほうがいいです。特に下の者に関しては。

 言ったからには、徹底して、自分の言葉に責任を負う覚悟がなければ、後輩との関係は悪化の一途をたどるだけ。有言実行は上司よりも、むしろ後輩のほうにより心がけるべきものなのです。

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狩野みき
狩野みき(かの・みき)
慶應義塾大学、聖心女子大学、ビジネス・ブレークスルー大学講師。グローバル水準の考える力・プレゼン力・作文力を指導するスクール、Wonderful Kids主宰。子どもの考える力教育推進委員会、代表。20年にわたって、大学等で「考える力」と英語を教える。慶應義塾大学法学部卒、慶應義塾大学大学院博士課程修了(英文学)。 著書『世界のエリートが学んできた 「自分で考える力」の授業』(日本実業出版社)
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