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母の呪縛を乗り越えて―池内ひろ美さん

2014年5月14日

分かり合えない関係なら、心地よい一定の距離を置いて

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 家族問題の専門家である池内ひろ美さんをお招きし、母娘関係をテーマに語った前編に続き、後編ではより具体的な対策、アドバイスをお聞きしました。
 また「母娘問題の集大成が介護」とおっしゃる池内さん。介護現場での母娘の現実と、それを回避するヒントもお話しいただきました。

●池内 ひろ美(いけうち・ひろみ)
1961年生まれ、岡山市出身。一女の母。日本ペンクラブ所属作家、テレビコメンテーター。自身の恋愛・離婚・再婚体験をもとに本を著し、約3万人の夫婦・親子などの家族関係の相談を受けている。一般社団法人日本女子力推進事業団代表理事、西日本短期大学非常勤講師、著作30作品。
オフィシャルサイト⇒ http://ikeuchi.com

■娘が身につけるべき、母への対応テクニック

大川内:母娘関係に悩む女性、特に娘の立場の方にできる対策としては、どういったことが考えられるでしょうか?

池 内:母というのは、娘の倍くらいの年齢ですよね。まず倍くらいの年齢の女性を変えること、動かすことはできないと思ってください。それは母親でなくとも、どんな相手でも一緒です。

 ですから困った母親がいる場合は、娘のほうから物理的あるいは精神的に距離を置くしかないんです。

 母のほうの娘に対する付き合い方が変化することは、いまさらありません。彼女はあなたが生まれたときからずっとそうしてきたから。だから、娘のほうが、母との付き合い方を会得するしかないんです。

大川内:離れて暮らしていても、電話やメールが頻繁にくる、ときには家に押しかけてくるなどという母に悩まされている女性もいます。

池 内:電話やメールは、いかにすれば衝突することなく穏やかに終わらせられるかということを意識してください。反発・反応すれば、もっと嫌な言葉を聞くだけです。

 たとえば職場でうまくいっていないことがあって、うっかり母に愚痴をこぼしてしまったとします。それを受けて、「だからママが言ったじゃない。あの会社はダメだって」「ほらごらんなさい。あのときお母さんの言ったように結婚すればよかったのに」とはじまりかねません。

 多くのお嬢さんは、そこで反論してしまうんですね。「ちゃんとお母さんに相談して、お母さんも最終的にこの会社がいいと言って入社したのに」と。でもこの反論が失敗なんです。

 こんなふうに母がお説教をはじめたときには「うん、そうね。お母さんの言うことをよく聞いておけばよかった。これからもいろいろ教えてね」と少し持ち上げて自尊心を満たしてあげたうえで、「ちょっと忙しいからじゃあね」と電話を置けばいいんです。

大川内:高等なテクニックですが、お舅さんお姑さん相手にも応用できそうですね(笑)。

池 内:さしすせそを使うといいですよ。「さすがですね」「知りませんでした」「すごいですね」「せっかくですから」「そうですね」。さ行はやわらかいので角が立たないんです。同じ意味の言葉でも、さ行を使わずに言うと、たとえば「そうですね」も「わかりました」など、ちょっときつい印象になってしまいます。

 家に頻繁に押しかけてこられるという場合も、ただ単におせっかいで来ている分には、忙しいふりをするしかありませんよね。

■母娘関係も人間関係のひとつ。相性が合わないこともある

大川内:母とわかり合おうして苦闘する女性もいます。

池 内:自分で産み育て、長い時間を共有してきたのに、お互いがどうにもかみ合わないということは、つまり相性が合わないということ。親子でも相性があります。いっそわかり合えることはないと割り切ったほうが楽なのではないでしょうか。何かトラブルが起こっても、相性が合わないだけだと思えば、母を許してあげることもできますよね。

大川内:わかり合おうなどと、余計に母に密着していくのではなく、娘のほうから一線を引いて、精神的あるいは物理的に適度な距離を置くことも、賢い対処法なんですね。

池 内: 相性の合わない友だちとは、しょっちゅう一緒にいませんよね。避けられない同窓会などの場面以外。それと同じです。

 母娘のあいだも人間関係のひとつです。母娘だからといって、特別ではないのです。

 でも、母とどうにかわかり合えるんじゃないか、わかり合わなきゃいけないんじゃないかとか、母と戦って勝たなければならないんじゃないかと娘が思ってしまうのは、核家族化の影響もあるんです。

 大家族であれば、いろいろな個性の家族メンバーが、さまざまな場面で勝ったり負けたりします。かつてはそれを幼いころから見てきて、人と人の関係は「勝ち負け」ではないと気付き、それぞれのメンバーと適度な距離感を自然に身に着けていました。

 いまの時代は、母と娘とがあまりにも近く、ふたりでいすぎるんです。

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Profile
大川内 麻里
大川内 麻里(おおかわうち・まり)
1977年、福岡県生まれ。著述家・編集者。自身の被虐待や母娘関係の問題、不登校や高校中退(大検を取得し進学。心理学専攻)、離婚、うつ病などの実体験をもとに活動。
執筆、講演や心理相談のほか、出版やイベントのプロデュースも手掛ける。
naked heart代表。親友である元アイドルのチバレイこと千葉麗子さんとともに、自身のうつ病体験を赤裸々に綴った『チバレイ&マリの壮絶うつトーク~うつ女子ほど、仕事も恋もうまくいく!~』も話題を呼び、多くの女性たちから共感の声が寄せられた。著書に『這い上がるヒント~諦めなかったお笑い芸人30組の生き様』(東邦出版)、『うまくいかない自分から抜け出す方法』(かんき出版)ほか。『相方~ビートたけしとの幸福/ビートきよし 著』(東邦出版)の構成も手掛けた。
*公式サイト:http://naked-heart.jp/ *Twitter&Facebook:OkawauchiMari
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