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知りたい!なりたい!こんな職業

17音で人の心を動かす 俳人という仕事

2014年1月20日

句を詠むだけでなく、生徒の世界を広げ、埋もれている名作を紹介

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俳句というと、年配の方に愛好者が多いという印象でしたが、

このごろは、若者の間でも俳句をたしなむ人が増え、低年齢層にも広がっているとか。

俳壇でも、若い俳人が多方面に活躍の場を広げています。

今回は、俳人の神野紗希(こうの・さき)さんにお話を伺いました。

神野紗希さん
神野紗希さん

●俳人歴15年。30歳。夫も俳人。
●暇が見つかればすぐ映画をレンタル。TVCMも好きで、いいCMを見て涙することも。「短い制限の中で、最大限伝えるところが俳句と似ています。あと、気分転換に散歩するときは、いつも同じ道を通って季節の定点観測をしています」

スピカ
http://spica819.main.jp/

詠む・読む・書く・話す・教える、全てが綾なす俳句の仕事

 若手俳人として活躍中の神野紗希さんは、自宅では主に、俳句の作品依頼や、その他俳句にまつわる文章を中心にさまざまな原稿を執筆。雑誌や新聞から評論・エッセイなどの依頼を受けると、国会図書館で下調べをしたり、本を取り寄せたりしながら書き上げます。選句の仕事では、各地の俳句大会や番組、雑誌の俳句投稿欄などに寄せられた俳句の中から、入選作品を選出。投稿数は300句から、ときには1万句を超えることもあります。

 ほかに、俳句について話したり、作り方を指導する仕事も多く手掛け、2013年からはNHKの俳句番組『俳句さく咲く』に月1回出演中です。カルチャー教室などの指導句会(俳句教室)も、月に10教室程度を担当。大学生から90歳の方まで幅広い年齢層の参加者が、持ち寄った句を無記名で見せ合い、忌憚のない意見を述べ合います。神野さんは参加者の作った俳句に対してアドバイス。1回の句会は2~4時間、日によっては午前と午後、さらに夜に仲間内の個人的な句会が入ると1日に句会3回ということもあります。

 それ以外にも、俳句結社(相互研鑽組織)の記念大会や市町村の俳句大会に招かれて講演したり、小中高校に出向き、子どもたちに俳句創作の授業をすることもあります。東京に限らず全国各地から依頼が来るので、月に1~3回ほど泊りがけで出張。出身地の愛媛県松山市では、季語になっている甘味メニューをセレクトした「俳句スイーツ」や、恋の俳句とその解説を付した「俳句恋みくじ」など、俳句を使った地域振興の企画も手がけています。また、神野さんは大学院博士課程に在籍し、近現代俳句の研究も続けています。「依頼された仕事以外で、自分で知りたいと思う俳句の歴史について、調べたり書いたりしています。そんな無為な時間を豊かにしておくことが、自分の“土”になっている、と思います」

きっかけは俳句甲子園。句会や投稿で切磋琢磨

 愛媛県松山市で毎夏開催される「俳句甲子園」。神野さんが俳句を始めたのは、この大会を松山東高校1年生のときに放送部として取材したことがきっかけでした。「世の中では日々言葉が浪費されていく中で、17音に誠実に向かい合えるなんて素敵」と思ったそう。その後は句会に参加したり、作句し投稿したり、俳句同好会(1年後、部に昇格)を作って俳句甲子園にも出場。高校3年生のときには第四回俳句甲子園で団体優勝し、<カンバスの余白八月十五日>という句で個人最優秀賞を受賞しました。大学在学中は、2000年に第一回芝不器男俳句新人賞坪内稔典奨励賞を受賞。翌年、初期句集『星の地図』を出版しました。

 2002年にNHKBS『俳句王国』の司会に抜擢され、6年間毎週出演。「俳句を詠んでいたい! という情熱で突き進み、やってくる楽しい申し出に次々飛び付いていたら、今に至るという感じです。今はたまたま俳句だけでやっていますが、いつ需要がなくなるかわかりません。そうしたら、アルバイトでもしながら、あいかわらず俳句を続けていくでしょうね。俳句とかかわっていられれば、幸せです」

 俳人は結社に属していることが多いですが、ここまでフリーで研鑽を積んできた神野さんは珍しいタイプ。ただ、番組出演や俳人の鈴木真砂女が女将をしていた銀座の小料理屋でのアルバイトを通して、俳句の仲間と出会う機会には恵まれてきました。2012年、第一句集『光まみれの蜂』を出版。共著に『新撰21』『虚子に学ぶ俳句365日』『子規に学ぶ俳句365日』などがあります。今後実現したいのは、自宅で教室を開くこと。「出産などで外の仕事が制限されても在宅でできますし、むしろ、結婚、出産、病気、なんでも俳句の素材になるので、どんと来い、という気分です」(新婚当時の句より:<新妻として菜の花を茹でこぼす><引越し完了かさ立ての春日傘>)

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