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2013年の妊活関連一番のニュースは?

2014年1月17日

「卵子凍結が可能になることは、女性を幸せにするのか?」

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 2013年を振り返り、妊活的に一番のニュースはこれでした。

2013.8.23 産経新聞
 不妊治療や病気などで行われている卵子凍結について、産婦人科医ら生殖医療の専門家からなる「日本生殖医学会」(理事長・吉村泰典慶応大学医学部産婦人科教授)は23日、健康な独身女性にも認めるとの方針を決めた。将来の妊娠に備え、若いうちに卵子を凍結して保存したいという動きが独身女性の間で広がっており、学会として指針を定め、無秩序に広がるのを防ぐのが狙い。

2013/8/24 0:06 日経新聞
 「加齢が原因で不妊になる場合の卵子凍結のガイドラインを協議し、(1)卵子を凍結するのは40歳以上は推奨できない(2)凍結した卵子で妊娠を試みるのは45歳以上は推奨できない――とした。」

 このニュースに関して、まだ独身アラサー女性たちの心はザワザワと揺れ動いたと思います。

 「これで完全に出産をコントロールできるようになる。若いうちは仕事にうちこめる」

 「出産の限界をひきのばせれば、妥協して結婚しなくてもいい」

 「これで女性は完全に自由になれるんです。卵子凍結は女性にとっての福音です」

 こんな声があがるほど、注目された「卵子凍結」問題。

 「女性にとっての福音」と大歓迎する人たちもいる。しかしその一方で、悩みも増える。

 どんなに技術が進歩しても、選択をするのは自分。今回のことも今一度、現時点での情報を整理して考えたいと思います。

 独身未婚で卵子を凍結し、将来の出産に備える・・・このことを実行しようと調べて準備していた人にとって、今回の日本生殖医療学会のガイドライン発表は歓迎すべきものでしょう。しかし多くの人は「おぼろげながら知っている」だけだと思います。

 今の時点でこの技術についての多くの誤解をまず解いておきたいと思います。

1.不妊治療の成功率
2.費用
3.保存

 まず不妊治療の成功率についての誤解です。

 卵子を凍結してひと安心。しかし、その卵子を使って妊娠したいと思ったら、不妊治療を受けることになります。体外受精などの高度生殖医療の成功率、つまり赤ちゃんを抱っこできる確率は、若いうちに治療を受けたとしても2割ぐらいです。もちろん、年齢が上がるにつれてどんどん確率は減っていきます。いくら卵子が若いときのものでも、不妊治療自体の成功確率が2割ぐらいであることを知っておいてください。となると、確実を期するなら、何個の卵子が必要になるでしょう?

 私も疑問に思って専門医に尋ねたことがあります。

 「確率が20代でも20%前後なら、5回体外受精をすれば妊娠するのではないでしょうか?」

 「いやいや、個人によっても全然違います。確率が2割だから5回すれば大丈夫というほど単純なものでもないのです」

 ある専門医は「私だったら、20個以上保存することをすすめる」と言っています。

 次に費用の問題です。

 一般的に初期費用である採卵などを含めて60万円ぐらいで、20個保存したとしたら1年間20万円は必要になります。

 さらに若いうちに保存したほうがいいので、20代から保存すると、結局本当に必要になるまで、かなり長い時間お金を払い続けることになります。

 問題はお金だけではありません。保存する場所も問題です。「千年でも保存できます」という医師もいますが、心配なのは「保存は1千年できても、その病院が千年あるのか」ということです。

 私も父が個人の開業医なので、プライベートクリニックの状況というのはなんとなくわかります。院長が突然倒れたり、倒産したりしたら、いったいその病院で保存された卵子はどうなるのか?

 こういった取り決めがまだ十分になされていません。もっと公的な機関で保存するべきではと思うのですが、まだ大学病院などでは行われていないのが現状です。これだけ「少子化が問題」と言うのですからもっと国によってケアされてもいいのではと思いますが。

 とにかく、今回のガイドラインは「女性が不妊治療ビジネスの餌食にならないように」と警鐘を鳴らす意味もありますので、冷静に判断してほしいと思います。

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Profile
白河桃子
白河桃子(しらかわ とうこ)
少子化ジャーナリスト、作家、大学講師。「仕事、結婚、出産、学生のためのライフプランニング講座」主宰。山田昌弘中央大学教授と共著の『婚活時代』において婚活ブームを巻 き起こす。経産省「女性が輝く社会のあり方研究会」委員 著書に「妊活バイブル」「女子と就活」「婚活症候群」など。最新刊『格付けしあう女たち』(ポプラ新書)
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