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中傷や悪口を受けて自己嫌悪に陥ったなら

2014年1月8日

『こんなわたしで、ごめんなさい』/『上流階級 富久丸百貨店外商部』

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 新年初めての更新です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 今年の抱負は、できるだけ気持ちよく、機嫌よくいたい、ということです。これが簡単なようで実は難しい。心というものは、耳に似ています。耳は勝手に周囲の様々な雑音を聞いてしまう。いわれなき中傷、自分への悪口を自然に拾ってしまうのです。そういう嫌な声に心はダメージを受けてしまう。ネットが生活の一部となってから文字の声で傷ついた、という方もいるかもしれません。

 そういう状況になった時、つい「わたしがダメだから」と自己嫌悪に陥ります。

 でも心のどこかで「それでいいの?」と問いかける自分もいます。

 声の発信主を怒るよりも、自分を責める方が楽、なんです。人間関係に荒波を立てるより、自分の中でもやもやした感情を無理やり消化してしまえば、表面はおだやかでいられますから。しかしうまく消化できない場合はどうすればいいのか。そんな時に読んで欲しい小説をふたつ紹介します。

平安寿子著『こんなわたしで、ごめんなさい』(実業之日本社)。

 会社や業種の垣根を越えた大規模な婚活ネットワークに所属するOL成美。ある日「堅い仕事」の王道を行く公務員、スポーツ好きの小宮山達志(26歳)の目に止まった。

 プリンス的存在の達志に見初められたことをみんなに「羨ましい」と言われ、当たり前のように付き合いだした二人だか、途中で達志に対する違和感を覚える成美。

 (達志の人柄にも少々難ありだったが)実は成美には結婚願望がなかったのでした。

 「婚活」という言葉が生まれる前から、世間では「結婚」は幸せの象徴であり、ひとつのゴールのように捉えられています。成美自身、そういう世間の波に逆らうことなく、「女子会」に参加するような気持ちで「婚活ネットワーク」に入ったのであって、そこに自分の本心を見出していませんでした。本書には7つの短編小説が収められていて、対人恐怖症の美人、男性不信の「巨乳」など、女性ならではの悩み、そして女性同士でもなかなかわかりえない悩みを持つ女たちの心の声が溢れています。それぞれに自分たちの「世間」と立ち向かい、流されてみたり、ぶつかって撃沈したりしています。でも最後はすこしだけ心が救われる。悩みは十人十色、その答えもまた人の数だけあるのだと感じました。

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中江 有里
中江 有里
1973年大阪生まれ。89年芸能界デビュー。 2002年「納豆ウドン」で第23回BKラジオドラマ脚本懸賞最高賞受賞。 NHK-BS「週刊ブックレビュー」で長年、司会を務めた。 近著に「ホンのひととき 終わらない読書」(毎日新聞社)。 現在、NHK「ひるまえほっと」‘中江有里のブックレビュー’に出演、 関西テレビ「スーパーニュースアンカー」、フジテレビ系「とくダネ!」にコメンテーターとして出演中。新聞や雑誌に読書エッセイを連載中。書評も多く手がける
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