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愛とセックスのはざまで揺れ動く

2014年1月4日

“愛の問題”を描く「パリ、ただよう花」

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 2014年がスタートしました! 今年も、たくさんの作品を紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。

 今回、紹介する映画は、12月から公開中の話題作「パリ、ただよう花」です。若くして社会学とフランス語の教師という地位に就き、中国からフランスに渡った、いわゆるエリート層の女性が、異国の地でさまざまな男たちと体を重ねながら、愛とセックスのはざまで揺れ動く姿を赤裸々に描いています。

「パリ、ただよう花」
2013年12月21日(土)より、渋谷アップリンク、新宿K's cinemaほか、全国順次公開
配給・宣伝:アップリンク

公式サイト:http://www.uplink.co.jp/hana/

 28歳の花(ホア/コリーヌ・ヤン)は、北京で出会った恋人の後を追ってパリにやって来ますが、あっさりと捨てられてしまいます。傷ついたホアは、パリの街をさまよい歩き、マルシェの解体現場で作業中の建設工マチュー(タハール・ラヒム)が運んでいた鉄パイプに衝突。幸い、大したけがはありませんでしたが、マチューはホアを心配して追いかけてきます。彼女を食事に誘い、積極的にホアに迫るマチュー。すぐにセックスをする2人。

ホアを気に入ったマチューは彼女を食事に誘う。
出会ったその日に、セックスするホアとマチュー。

 ホアには、ほかにも体を重ねる男がいましたが、マチューと親密な関係になり、彼と交際するようになります。マチューの職場の友達にも紹介され、楽しく明るく過ごすホア。一方、マチューとのセックスは暴力のように激しく、ホアとマチューは貪るようにお互いの体を求め合います。

 ある日、マチューは、ホアが大学の男友達と親しくする様子に嫉妬し、口論となりますが、すぐに仲直りします。ところが、マチューはホアがほかの男と簡単に寝ないか確かめようと、友達のジョバンニ(ジャリル・レスペール)に彼女を誘惑させます。ホアはジョバンニを拒絶しますが、無理やりレイプされてしまいます。

ジョバンニとけんかになるマチュー。

 ホアはマチューとの交際に限界を感じますが、彼女に強く執着するマチュー。そんな中、ホアはマチューに重大な秘密があることを知ります……。

 生活環境も考え方も、あまりにも違うホアとマチュー。どんなに体を重ねても、愛し合っているとは言い難い2人。でも、私が引きつけられたのは、ホアがマチューに対して愛情を感じたとき、ものすごく戸惑う彼女の姿です。

 ホアがしていることは、他人から、特に女性から嫌悪感を抱かれるようなことでありながらも、彼女は女性が心のどこかに抱いていることを実行してしまうような人物なのでは、と思いました。それが自分を傷つけることになったとしても、自分を止めることができないホア。本作のロウ・イエ監督は、彼女は“はざまにいる”人物だと語ります。「異なる政治や文化の間、異なる人種や土地の間、セックスと愛の間、暴力と優しさの間、愛と傷の間にいる。それは実に人間らしい感覚だが、同時に孤独でもある」。“はざま”でただようホアの姿に、女性なら何かしらの共感を抱くのではないでしょうか。

 ロウ・イエ監督は、その大胆な作風によって、常に中国当局とのあつれきと対峙してきました。5年間の中国国内での映画製作禁止処分が解かれ、公開となった「パリ、ただよう花」。今回、監督は、原作者リウ・ジエの体験を基に書かれた、あまりに赤裸々で過激な性描写で話題となったネット小説『裸』を映画化しました。「この物語には“愛”というテーマが、女性の視線で率直かつ正直に、人間的な視線で提示されている」「人間を描くにはセックスを避けることはできない」と語るロウ・イエ監督。そんな監督の思いが詰まった本作を、ぜひ多くの女性に見てほしいと思います。

 奇しくも2回続けてパリが舞台の作品紹介となり、書いているうちに、すごくパリに行きたくなってしまいました。今年はお休み取れるかなぁ。2014年も頑張ります!!

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Profile
清水 久美子
清水 久美子(しみず くみこ)
メーカーでOLとして働きながら、夜は音楽雑誌の編集部でアシスタント業務をこなす。メーカー退職後は、パソコン誌の編集部に就職し、その後フリーライターに。ペット雑誌、医療誌、主婦向け雑誌、タウン誌などで執筆を重ね、最も好きなジャンルであるエンターテインメント、海外ドラマ・映画・音楽の記事を主としたライターへと転向。雑誌「SCREEN」「日経エンタテインメント! 海外ドラマSpecial」や、WEB「日経DUAL」「TVグルーヴ・ドット・コム 清水久美子のライターズ・プレイス」「クランクイン!」などにて執筆中。
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