自分が女オンチだと思うようになったのは、小学校5年くらいだったと思う。
 それまでは女子同士でも、たとえば「フカ」みたいなあだ名で呼び合っていたのに、急に「マキ」と下の名前で呼び出すようになったり。
 私はそういう女子っぽいグループにはいなかったので、彼女たちのことを「大人の女の人みたい!」とびっくりしたものだ。

 そして小学校5年の時に行われた「初潮教育」。
 男子に精通、女子に初潮があることも、子供ができる方法もすでに知っていたが(本をよく読む子供だったので、性にまつわることには早くから詳しかった)、しみじみと「生理って面倒くさいそうだなあ」と思っていた。
 それなのに、周りの女子は「早く生理が来ないかなあ。」と楽しみにしていて、そういうものかと感心したり。

 その後も、みんなが占いやコイバナにはまるなか、私の周りは、本や漫画や映画やアニメについて語り合う友達ばかりだった。

 今で言う、やおいとかサブカル女子みたいなものだったと思う。
 こじらせ女子の域にすら達していなかった。なにしろ、こじらせるほどの女子性すら、もってなかったからだ。どちらかというと、長く“中2病”だったと思う。

「音姫」のナゾ

 女子のオキテに、私が心底驚いたのは高校2年のときだったと思う。

 女友達とトイレに行って、ふと私はつぶやいた。
「トイレに入った瞬間に水を流す人いるよね? あれって前の人が流してないのかなあ」
 「何言ってるの? あれは音を消すために流してるんだよ! まさか真紀ちゃんは、水流してないの?」と驚かれてしまった。
 私の方がびっくりしてしまい、「え? 音を消すってどういうこと?」と聞くと、「だからー、用を足す音が聞かれたら恥ずかしいでしょ!」と返されてしまった。

 女子、なんて面倒くさいんだ! と衝撃を受ける私。
「真紀ちゃんって、物知りのわりに変なこと知らないよね。これからはちゃんと流しなよ!」と友達にはだめ出しをされてしまった。

 “用を足す音が恥ずかしい”という概念は、私には、本当に、全く、なかった。というか、今もないけど。

 その後、トイレの音消し製品である音姫が、TOTOで1988年に開発された。
 「音を消すだけのために水を流すのはもったいないなあ」と思って、水を流していなかった私は、音姫の登場には感心した。

 しかし音を消したいと思っていないので、用を足すときには音姫のボタンを押すのは忘れてしまう。
 そして用を足した後に、水を流すボタンと間違えて音姫のボタン押してしまう、という無駄な動きをしてしまうのだけど。

 ちなみに音姫はやはり日本だけで使われている製品のようで、以下の開発秘話もおもしろい。
こちら