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相手との「関係」を変える「もののいい方」

2013年10月1日

ちゃんと気持ちを伝える3ステップの会話術

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 前回は、「人を変えるのは難しい。相手の領域に入り込んだ言葉では、いい関係は築けない」というお話をしました。今回は、ちょっと視点を変えて考えてみます。

 相手と自分との間に、“関係”というものが働いていると考えてみましょう。そして、この“関係”を変えることを考えます。相手も自分も取りあえずは「いい人」と考えて、どちらも変わる必要はない。両者の間にある“関係”を変えるのです。

 YOUメッセージを使いたい気持ちになったとします。相手の振る舞いにイラッときて、ちょっと一言言いたくなるような、何らかの問題があったわけです。でも、そこでいったん立ち止まってひと呼吸。あなたの口から出て行こうとしているその言葉は、相手を非難し、相手に「変わりなさい」と強要する作用を持っています。そしてその言葉が発せられたら、2人の関係は間違いなく、不穏な方向へどんどん傾いていくでしょう。これでは、その問題が解消される可能性はかえって遠のくばかり。

 「罪を憎んで人を憎まず」という言葉がありますが、それに倣って言うなら、「関係を変えて相手は変えず」。問題を解消しながら、不穏なほうへは流れていかない、そんな関係を作り上げればいいのです。そのための方法が、Iメッセージです。

Iメッセージは自分の気持ちを表現する

 Iメッセージは、自分の感情や関心、大切にしたい気持ちなどを伝える言葉です。自分を主語にする、自分の気持ちの中で完結したメッセージなので、相手の領域侵害を起こしません。だから、YOUメッセージのときとは違う、安定的な関係を築くことができます。

 Iメッセージは次のような三つの要素からなっています。

<1>私を悩ませる相手の言葉や行動について事実を述べる。
<2>その言動が、私に与える影響を述べる。
<3>その言動について、私が感じたこと(感情)を言う。
 (『STEPハンドブック』(発心社)より引用)

 夫の帰りが遅いのを心配していた妻の立場なら、たとえばこんな言い方になります。

<1>あなたがいつもの時間になっても帰ってこなくて、連絡もないから……
<2>私、あなたが何をしているのかわからなくて……
<3>何かあったんじゃないかと心配だったのよ。

 いかがでしょうか。これなら夫は、いきなり文句を言われたようには感じにくいでしょう。

 常にすべての要素がそろう必要はありませんし、この順番でなくても構いません。それでも、この3要素を意識することで、自分の言葉をIメッセージのスタイルに組み立てやすくなります。

 Iメッセージで表現しようとすると、事実と感情をはっきりと分けなければなりませ ん。たとえば先ほどの例でも、

<1>あなたがいつもの時間になっても帰ってこなくて、連絡もないから……

 と事実だけを言うべきところに、つい

<1>こんな遅い時間になるまで、あなたって全然連絡もしてくれない……

 などと、相手を責める気持ちを混ぜ込んでしまいがちなのです。でも、これでは「相手が悪い」というYOUメッセージになってしまいます。

 ですから、Iメッセージを使いこなすには、自分の心の中に湧いた感情をしっかりと観る力や、事実と感情をはっきり区別する力が必要です。

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Profile
井上 知子
井上 知子(いのうえ・ともこ)
臨床心理士。親子・対人関係などに関するメンタルサポート団体Joyit 代表。1968年奈良女子大学理学部卒業。京都大学、香川大学に約20年間教員として勤務。1989年京都国際学校副校長。1993年にSTEP勇気づけセンター主催のSTEPリーダー資格を取得し、個人事業所を開設。2002 年から4 年間、佛教大学臨床心理学科、京都文教大学大学院臨床心理学研究科博士前期課程で心理学を学ぶ。Joyit の活動に加え、医療法人社団弘冨会神田東クリニック/MPS センター勤務(臨床心理士)、京都文教大学産業メンタルヘルス研究所(臨床心理士)、大津少年センター(思春期悩み相談臨床心理士)などでも活躍する。著書に『人づきあいがラクになる「心理学の教え」』(日経BP社)がある。
Joyitの連絡先は、Joyit@ma3.seikyou.ne.jp
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