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隠した本音の奥にある「本当の本音」とは

2013年9月24日

多くの人が本音と思って相手から隠している言葉とは

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 前回は、本音(ホンネ)とか建前(タテマエ)について考えました。

 建前は社会的な表現であり、あまりひどい表現をしないので、それなりに物事がスムーズに進みます。しかしそれでは自分の言いたいことが伝わらないから本音で語り合いましょう、となると、途端に相手をひどくやっつける攻撃的な表現が出てくることが多いのです。

 これはどういうことなのでしょう。

● 本音の奥にある「本当の本音」

 多くの人が本音と思って相手から隠している言葉は、「YOUメッセージ」というスタイルの表現です。これは英語にするとYOUが主語になる文章で「あなたが悪い」「あなたはこんなにひどい」と相手を非難する言葉です。先ほどの例も、YOUメッセージだらけですね。

 でも考えてみてください。そのYOUメッセージは、ほんとにあなたの本音=心から言いたいことでしょうか? 先に例を挙げた女性は、この夫さんと別れることが、心からの希望だと思いますか?

 確かに、怒りが絶頂に達した瞬間には、「別れてやる!」なんて思いがよぎることもあるかもしれない。でもたいていの場合は、別れるのが何よりの望みというわけではなく、「わかってほしい」「一緒に子育てを楽しみたい」「あなたと一緒に力を合わせて生きていきたい」という望みが、心の奥底に隠れている可能性が高いのです。

 こちらのメッセージを英語で言葉にすると、主語はYOUではなくてIになります。つまり、「I(アイ)メッセージ」。相手を非難する言葉ではなくて、「私はこうしたい」「こうなってほしい」という、私の願いや希望なのです。

 ということは、あなたが本音と思っていることは実は「本当の本音」ではなくて、あなたの一時的な感情に付き合った言葉なのです。まあ、いわば、怒りに任せた「偽物の本音」とでも言えばいいでしょうか。

 「本当の本音」は実はもっと背後に、あなたのもっと深いところにあるのです。それはほとんどの場合、他者に認められたい、他者と気持ちよく共同したい、という人の根本的な願望とつながっていて、往々にして自分でも気がつかないくらい深いところに存在するのです。「本当の本音」に気づきましょう。そして「偽物の本音」に付きあわないことです。

 だから図に描くと、こんなふうになります。

 人に向かって何かメッセージを発するとき、A領域またはC領域から発することがお勧めであり、B領域からはやめたほうがいいよね、ということになるのです。

 A領域の建前は意外と必要ですよ。社会的な付き合いとかにもね。

 でも一番大事なのは、C領域の本当の本音。これをきちんと表現すると、本人にも周囲にも納得できる結果につながることが多いものです。

(次回は、「心理的領空侵犯」を考えます)

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Profile
井上 知子
井上 知子(いのうえ・ともこ)
臨床心理士。親子・対人関係などに関するメンタルサポート団体Joyit 代表。1968年奈良女子大学理学部卒業。京都大学、香川大学に約20年間教員として勤務。1989年京都国際学校副校長。1993年にSTEP勇気づけセンター主催のSTEPリーダー資格を取得し、個人事業所を開設。2002 年から4 年間、佛教大学臨床心理学科、京都文教大学大学院臨床心理学研究科博士前期課程で心理学を学ぶ。Joyit の活動に加え、医療法人社団弘冨会神田東クリニック/MPS センター勤務(臨床心理士)、京都文教大学産業メンタルヘルス研究所(臨床心理士)、大津少年センター(思春期悩み相談臨床心理士)などでも活躍する。著書に『人づきあいがラクになる「心理学の教え」』(日経BP社)がある。
Joyitの連絡先は、Joyit@ma3.seikyou.ne.jp
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