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禅のことば「今でしょ!」

2013年8月5日

道元禅師、椎茸をめぐる真夏のやりとり

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 毎日暑い日が続いていますね。今日は暑い日にちなんだ禅のエピソードをご紹介しましょう。

 大本山永平寺を開かれた道元禅師は、若いころ中国で修行をしていました。ある暑い日、炎天下で高齢の僧侶が椎茸※を干していました。その僧侶は、「典座(てんぞ)」と言って、食事を準備する役目の責任者でした(※原文は「苔」。海藻の類だったのではないかという説もあります)

 若き日の道元和尚はその老僧に対して、「この暑い中大変でしょう? 若い修行僧に代わってもらわないんですか?」と、問います。

 すると、老僧は、「他はこれ吾にあらず」と、答えました。

 他人は自分ではない、椎茸を干すということは老僧にとって大切な仕事であって誰かに代わってもらえるようなものではない、ということです。自分のやるべきことを一つずつ確実に行っていく、その大切さを老僧は伝えたのです。

 よく、他人のふんどしで相撲を取る、ということが言われます。楽をしてうまくいっても自分の力にはならないということでしょう。逆に、自分で汗をかいた仕事は確実にその後の人生の糧となるはずです。自分の人生は誰かに代わってもらえるものではありません。自分の行為に責任を持ち主体的に取り組んでいく、その大切さを「他はこれ吾にあらず」から学ぶことができるでしょう。

 この言葉に続く言葉があります。それは「更にいずれの時をか待たん」という言葉です。「いつやったらいいでしょうか?」という問いがあったとして、その答えは「いつまで待つというのですか」だというのです。今の流行りで言えば、まさに、「今でしょ!」。

 一瞬一瞬を精一杯生き切る、その連続の中に自分という存在が生き生きと輝いてくる――。椎茸をめぐる真夏のやりとりの中からは、そんなアツいメッセージを感じることができるのではないでしょうか。

(関水博道)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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