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富士山と並ぶ日本三霊山のひとつに登って…

2013年7月22日

白山に登った時に起きたこと

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霊峰白山よりご来光を望む(撮影:赤間泰然師/曹洞宗僧侶)

 日本三霊山というと、富士山、立山、そして白山です。北陸の白山は、実は私ども曹洞宗とはとても縁が深い山なのです。

 道元禅師と白山の神さまの関わりを伝える話があったり、瑩山禅師が「自分は白山の氏子だ」と言っておられたりします。また、永平寺と總持寺の両大本山が白山とは地理的に近い関係にあったこともあり、「白山妙理大権現」として曹洞宗寺院では古くから信仰されてきました。

 この「関わり」を体感できる機会が、「白山拝登」という恒例行事です。北陸近辺の曹洞宗の修行道場では、安居期間(5月15日は「修行開始の日」)を終えたこの時期、修行僧がそろって白山に登ることになっています。

 「これは先人たちの遺徳を慕うための、立派な修行なのである」とされていますが、実際のところはほとんどピクニック気分です。何しろそれまでの間、ほとんど修行道場に籠もりきりの生活でした。ですから、山登りとはいえ遠出できるとなると、若い修行僧たちは自然と浮き立ちます。頂上目指し、わいわいと賑やかに登っていきます。

 それでも、やはり古くからの霊山。標高2700m余の頂上が間近に見られる頃には(疲れのせいもあるでしょうが)、自然と口数も減り、静かな気持ちになってきます。山頂近くの山小屋で一晩を明かした後、翌早朝には山頂で朝日を――運良く晴れていれば――拝むことになります。

 修行中、私が登った時には、心がけが悪かったのか、山頂はひどく曇って時々雨が降っていました。やれやれという気持ちで下山し始めた頃、ふと雲間から日がさし込みました。

 その時、私たちの影が雲に映り、いわゆる「ブロッケン現象」が生じました。それを見て、ガイドのおじさんが「おっ、ご来迎だ!」と言いました。頭に光彩を頂いた影がまるで仏さまのように見えるので、「ご来迎」と呼んで貴んでいるのだそうです。その瞬間、それまで何だかグッタリしていた修行僧一同、途端にワッと影に向かって手を振ったりして元気づいていたことを覚えています。

 山岳修行というと、とかくストイックで厳格な印象を持ちがちですが、実際はこんな風な一面もあるのです。楽しくも鮮烈な修行中の想い出として、今でも私の記憶に残っています。

(上月泰龍)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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