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「日本語世代」の人々の人生から学ぶこと

2013年7月20日

ドキュメンタリー映画「台湾アイデンティティー」

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 台湾。日本人である私は、台湾にとても親しみを感じます。それは、台湾の人々が日本に対して好意的に接してきてくれたからです。私が新卒で初めて就いた業務は輸出業だったのですが、そのときの輸出先の、台湾の担当の方はとても優しく、慣れない仕事に奮闘する私の気持ちを和らげてくれました。そして、ライターになってからも、台湾ドラマや台湾映画の取材や紹介をする度に、日本の漫画を原作にしたものが多いことを知り、日本の作品を気に入ってくれていることをうれしく思うことが多々ありました。

 東日本大震災の際、台湾から200億円を超える義援金が寄せられたことも、記憶に新しいですよね。

 2012年は、日本から台湾へ訪れた人の数は、過去最高の約144万人だったそうです。台湾各地の田園風景などには、日本の面影が多く見られます。台湾は1895年(明治28年)から1945年(昭和20年)までの半世紀、日本の統治下にありました。

 日本と関係の深い台湾を取材し続けている方がいます。新聞記者を経て、2000年からドキュメンタリー映画に携わってきた酒井充子監督は、台湾で、日本語で教育を受けた「日本語世代」と呼ばれる人たちを取材してきました。2009年の初監督作品「台湾人生」から4年、酒井監督は、戦後70年という長い年月が過ぎて少なくなった「日本語世代」の人々に寄り添い、彼らの人生について、特に日本が台湾を去った後の道のりについて取材し、新作ドキュメンタリーを完成させました。

「台湾アイデンティティー」
7月6日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー
(C) 2013マクザム/太秦
監督:酒井充子
出演者:高菊花、黄茂己、呉正男、宮原永治、張幹男
製作:マクザム 太秦
製作総指揮:菊池笛人 小林三四郎
企画:片倉佳史
プロデューサー:植草信和 小関智和
ナレーター:東地宏樹
撮影:松根広隆
音楽:廣木光一
編集:糟谷富美夫
協力:シネマ・サウンド・ワークス 大沢事務所
助成:文化芸術振興費補助金
配給:太秦
2013年/日本/カラー/HD/102分

公式サイト:http://www.u-picc.com/taiwanidentity

 「台湾アイデンティティー」は、第二次世界大戦、「二二八事件」※1、「白色テロ」※2など、台湾の歴史の中で起きた大きなうねりに巻き込まれ、人生を歩み直さなくてはならなかった6人を取材し、それぞれの体験を語ってもらうことによって、日本人が知らない台湾の戦後の埋もれた年月を浮き彫りにしています。

 日本が戦争に負けたために、「日本人になれなかった」と言う人や、台湾に帰れなくなった人。旧ソ連に抑留されてしまったけれど、「そのおかげで『二二八事件』に巻き込まれずに済んだ」と笑う人。「白色テロ」によって父親を奪われた人。彼らは、激動の時代に翻弄されながらも、愛する人と出会って絆を結び、家族を作り、別れを経験しながら、懸命に生きてきた波乱万丈の人生を語ってくれており、彼らの歴史に心を動かされます。

※1:中国・国民党の専売局闇タバコ摘発隊による台湾人女性に対する暴行事件に抗議した群衆に向かって摘発隊が発砲し、一人を殺害。これに対し、1947年2月28日に台湾人による市庁舎への抗議デモが行われたが、憲兵隊の無差別一斉掃射で多数の市民が死傷。これを発端に政府関連の諸施設への抗議行動や、中国人に対する襲撃事件が台湾全島で頻発。国民党政府は武力により徹底的に鎮圧し、裁判官・医師・役人をはじめ、日本統治下で高等教育を受けたエリート層の多数が逮捕・投獄・拷問され、その多くは殺害された。

※2:革命運動や民主化運動などの反体制活動に対する為政者による弾圧行為のこと。強権的警察行為や言論弾圧を指す。台湾では、国民党政府により1949年から1987年まで38年間にわたる戒厳令が敷かれ、この間に数多くの人々がいわれなき罪で逮捕・拘禁・拷問・銃殺された。

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Profile
清水 久美子
清水 久美子(しみず くみこ)
メーカーでOLとして働きながら、夜は音楽雑誌の編集部でアシスタント業務をこなす。メーカー退職後は、パソコン誌の編集部に就職し、その後フリーライターに。ペット雑誌、医療誌、主婦向け雑誌、タウン誌などで執筆を重ね、最も好きなジャンルであるエンターテインメント、海外ドラマ・映画・音楽の記事を主としたライターへと転向。雑誌「SCREEN」「日経エンタテインメント! 海外ドラマSpecial」や、WEB「日経DUAL」「TVグルーヴ・ドット・コム 清水久美子のライターズ・プレイス」「クランクイン!」などにて執筆中。
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