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花嫁に向けて贈りたい、禅のことば

2013年6月3日

不思議な「人のご縁」

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 6月に入りました。「ジューンブライド」という言葉がありますが、人生の伴侶とともに新しい生活を始められる方も、たくさんおられることと思います。

 そこで、今回は、そんな花嫁に向けて贈りたい禅のことばをご紹介します。

 「孤舟(こしゅう)共に渡るすらなお夙因(しゅくいん)あり」。

 これは中国宋代の僧侶・黄龍慧南(おうりょうえなん/1002~1069)の言葉です。渡し船にたまたま乗り合わせた人がいるとします。単なる偶然のことと見過ごしてしまいそうですが、それすらも深いご縁によるものなのだ、と言っているのです。

 福井県の大本山永平寺を開かれた道元禅師も、修行僧の心構えについて書かれた書物の冒頭にこの言葉を引用し、共に仏道修行を志す仲間とのご縁の大切さについて説かれています。

 さて、私の亡き祖父は、結婚披露宴のスピーチの際に、この言葉を好んで新郎新婦へのはなむけとして贈っていました。船で乗り合わせる人同士でも深いご縁があるのですから、一生をともにする夫婦は、なおさら、その絆の深さを確かめることができるでしょう。新しい家族の誕生を機会として、人と人とのつながりを改めて見つめ直し、人生の新しいステップへと踏み出すのも大切なことだと思います。

 私たちはじつに様々なつながりの中で生きています。大きな視点から見ると、私たちの存在そのものも、地球の誕生や生命の進化の過程を経て、ご縁によって現在あると言えますし、そう考えると、目に見えるつながりはもとより、計り知れないほどの無限の縁によって一人ひとりが成り立っていることがわかります。

 ネットなどが発達し、世界がグローバル化するのに伴って、遠く離れた海外を含めて、場所を問わずつながりを感じる場面が多くなる一方で、「無縁社会」という言葉に象徴されるように、身近なつながりを実感しにくい世の中になっているのも事実でしょう。こんなときこそ、「孤舟共に渡るすらなお夙因あり」という言葉を意識していただきたいと思います。計り知れないつながりの中にある私たち自身のありかたを考えることができるのではないでしょうか。

(関水博道)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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