日経ウーマンオンラインでは、最近、コーヒーが美肌やダイエットに効果的だという記事(「コーヒーでシミが予防できる!?」「コーヒーは1日何杯飲めば効果的?」)を紹介したが、今、日本に新しいコーヒーのカルチャー「サードウェイブコーヒー」の波が起こっているのをご存じだろうか。「サードウェイブコーヒー」とは2000年頃にアメリカ西海岸から興ってきた波で、「産地や農園単位で選んだコーヒー豆を自家焙煎し、豆に合わせて挽き方や抽出方法に工夫をこらした一杯を提供する」というもの。これが日本でも数年前からひそかに流行、こだわりのコーヒーを飲めるコーヒーショップが急増中だ。
スペシャルティコーヒーの新しい潮流
若き焙煎家の独立系個人店が急増中
10年ほど前のカフェブームのときは凝ったインテリアの“空間”を売りにするカフェが主流だったが、今、東京では、70年代後半~80年代生まれの若き焙煎家(ロースター)が営む「スペシャルティコーヒー」を出すコーヒースタンドが増えており、20代から30代のコーヒー好き男女に人気だ。代官山の「THE COFFESHOP」や、世田谷区奥沢にある「ONIBUS」がその代表例。そういった店では小さなカウンターでさっと立ち飲み、もしくはテイクアウト、がスタンダード。空間でなくコーヒーの味自体で勝負するのが特徴。こうした店は今後しばらく東京で増え続けそうだ。
このページでは、若きロースターが経営する人気のコーヒーショップを3店紹介する。
コーヒーの世界へのエントランスを目指す「Cafe Obscura」
東京・三軒茶屋にある「Cafe Obscura」は、すぐそばにある焙煎所「Obscura Laboratory」でローストしたコーヒーが飲めるカフェだ。今急増中の独立系スペシャルティコーヒーの店はスタンド型が多い中、ここはカフェ空間で提供。ひとりで来て読書したり、友達と来てお喋りを楽しんだり、思い思いの過ごし方ができる居心地の良い空間である。コーヒーはサイフォン式で淹れるため、ひとたび淹れ始めると店内にいい香りが立ち込める。
■Cafe Obscura
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-9-6
TEL:03-3795-6027
営業:12:00~23:00(LO 22:30)
定休日:第3水曜日
コーヒー消費量が日本一の京都にある「WEEKENDERS COFFEE」
「京都で住んでみたい街No.1」とされる文化的な薫り漂う街・左京区にある「WEEKENDERS COFFEE」。京都のコーヒー好きが集う人気店だ。テーブル席(18席)もあるが、エスプレッソやドリップの抽出をする姿を間近に見られるカウンター席(3席)が人気。酸味や深い甘みを持ったこの店のコーヒーによく合う、焼き菓子やケーキなどの手作りのスイーツも6種類用意している。ガトーショコラはコーヒーとセットで800円、ティラミスのセットは900円。広々として落ち着く空間で、リッチなコーヒーとスイーツを楽しみたい。
住所:京都府京都市左京区田中里ノ内町82 藤川ビル2F
TEL:075-724-8182
営業:10:00~19:00
定休日:水曜日(祝日の場合は、翌木曜休)
湘南コーヒーベルト地帯の「i don’t know coffee roaster」
湘南には街に必ずひとつずつは自家焙煎にこだわるコーヒースタンドがある。茅ヶ崎の「i don’t know coffee roaster」もそのひとつ。若きロースター、吉田博幸さんが「酸味と苦みの間にある、一瞬の甘さ」を捉えたエスプレッソ(300円)が人気だ。コーヒーはテイクアウトのみ。豆は一律100g 600円で販売している。自宅で美味しく淹れるための「ドリップ講座」(予約制)もある。

住所:神奈川県茅ケ崎市東海岸南5-1-5-D
TEL:0467-26-0487
営業:11:00~18:00
定休日:火曜日
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