働く女性の頼もしい相棒、パンツ。オフィスでも見慣れたボトムスだが、2013年は新顔の柄パンツが着こなしにエナジーを注ぎ込むアイテムとして人気をさらいそう。無地よりずっと目を惹くから、アウターが重たい日でも、着姿が寂しく見えにくく、春気分を先取りできる。柄の選び方次第で、いろいろなイメージを着せ替えできるので、ムードメーカーに起用すれば、地味パンツの平凡ルックから一歩抜け出せる。
◆ニット&シャツでつくるレイヤードルック
目をとらえる柄パンツを上手に操る勘所は、相方となるトップスにある。踏み込んだおしゃれを狙う「上下別柄」ルックは別として、一般的にはパンツの存在感が大きい分、トップスはプレーンな穏やかトーンに抑えるほうがバランスを取りやすい。ニットやシャツを組み合わせて柄パンツとは異なるムードをまとえば、装いの立体感が高くなる。きちんと顔のシャツに、やわらかい風合いのニットを重ねるレイヤードは、饒舌な柄パンツの格好の引き立て役を務めてくれる。
ビジュー付きのデコラティブなニットの襟や裾から白シャツをのぞかせて、朗らかな風情に整えた。ニット&シャツのレイヤードはオン・オフをまたいで使いやすい。アクションペインティング風のアートな柄パンツがドラマティックな顔つき。穏やかなトップスにでも、これぐらい主張の強いパンツを合わせれば、押し出しが利くから、手持ちの普段使いトップスに出番が増える。ショートブーツと手にしたトレンチコートもベージュ、ブラウン系でそろえて、パンツの差し色と響き合わせている。
キュートな花柄パンツは初心者にも割と操りやすい。お仕事ルックっぽくまとまりがちなパンツだが、フラワーモチーフならムードが変わる。ドット柄のブラウスに合わせたコンパクトなピンクニットが、パンツルックをガーリーに仕上げた。スリーブレス(袖なし)というトリッキーなトレンチコートが袖レイヤードを盛り上げる。帽子やウエッジサンダルなどで縦寸をかさ上げし、小柄体型をスラリと見せるテクニックは私たち日本人にも参考になる。