このたび初来日したベストセラー『スタンフォードの自分を変える教室』の
著者ケリー・マクゴニガルさんに、「自分を変えたい」読者の悩みを直撃質問しました。
毎週金曜日公開の日経WOMAN ONLINEだけの特別講義、
今回は「自分は何をしたいのか分からない」という場合に
どう解決策を探ったらよいのか聞いてみました

Q. 「自分は何がしたいのか」「本当は何を求めているのか」が分からない場合、どうしたらいいでしょう。早起き習慣や資格勉強などに挑戦することで「変わる」ことはできますか。
A. 「自己批判」に陥っていないかチェックして

私の受け持った講座の受講生にも、そもそも「どうなりたいのかが分からない」「なにを変えたいのか分からない」という人がいました。特に女子学生に多かったように思います。よくよく話を聞いていくと、そうした女子学生たちは、それまでの人生で、他の人から「これをやりなさい」と言われたことに素直に従って行動することが多く、なにかを自分で決める機会がそれほど多くなかった、という傾向がありました。そのため、「自分は何がしたいのか」「自分は何にエネルギーを注いでやればいいのか」ということがよく分からなくなってしまっているのです。そんな受講生たちに対して、私のクラスでは、様々な質問を重ねていくことで、その答えを見つけ出す、ということを行っています。
「どうなりたいのかが分からない」「なにを変えたいのか分からない」人には、まず、「自分の何が嫌いなのか?」ということを聞いてみます。この質問について答えられない人はまずいません。誰もが「ここを変えたい」「あの点を変えたい」と、たくさんの答えが出てきます。自分自身に対して、罪悪感を抱いていたり、批判的でいることに慣れているのです。次に、ちょっと違った角度からの質問をしてみます。例えば「世界にどんな貢献をしたいですか?」とか「自分のいいところはどこですか?」といったことを聞いてみるのです。すると、途端に答えられなくなってしまいます。