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「写真」と「ブランディング」の意外な関係

2013年2月4日

『成功する会社はなぜ「写真」を大事にするのか』

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『成功する会社はなぜ「写真」を大事にするのか』
大谷和利

 講談社/1575円
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企業の公式webサイトや株主向けアニュアルレポートにおいて一番印象に残りやすいものが何であるかを読者に問いかけ、コーポレートブランドをうまくビジュアル化することが成長企業の一大要因であることを具体的な企業名を挙げながら指摘した書。著者が考えるフォトイメージ強化の効率的な手法として、1995年創業(日本法人は2002年設立)のゲッティイメージズ(グローバルな画像提供会社)の事業内容や活用法についても随所で言及している。


 『成功する会社はなぜ「写真」を大事にするのか』は、タイトルや表紙のビジュアル、帯で「フォトイメージ」を強調していることから興味を持った本でした。フォトイメージについては、海外に比べて日本は遅れているなと私も思っていたので「読んでみたい」と思ったのです。ビジュアルを大切にしなければいけないということを、多くの日本企業はわかっていません。海外の企業は自社基準を設けていたり、経営戦略として企業のトップがきちんと考えていたり、ビジュアルイメージについて日本企業よりもはるかにケアをしています。この本もぱらぱらとななめ読みをしている範囲ではそういう話が目立つので、いいかなと思いました。

 ところが、落ち着いて読み直してみたら少し気になるところが出てきました。例えば、筆者の立場。自分の立ち位置をはっきりさせていないまま話がよく飛ぶので、それが文章全体を分かりづらくさせてしまう。ビジュアルのプロとしての立ち位置で全体を通してくれればいいのに、自分の思い出や自慢のような話が入り混じり、経営の理論にまで話を広げています。経営戦略ひとつ取っても、当たり前で知らない人がいないような話を改めて説明されるとか。スティーブ・ジョブズの偉大さなんて、いまさら誰も聞きたくないと思います。随所でWikipediaを参考にしているのも気になりました。情報の質が大丈夫かなと心配になってしまいました。

 読みながらも部分部分を切り貼りしてまとめ直したくなりましたし、誰もが知っているようなことを驚きをもって説明をしていて「ここから先が知りたいのに」というところで終わってしまっています。

 テーマはいいので、むしろこのテーマだったら誰がうまく書けるのかなと考えることのほうが楽しいくらいでした。自分の思い入れを語るのではなく、ただ単に事例集ぐらいにしてくれたほうがおもしろかったような気がします。ビジュアルの効果についての本なのだから、もっと写真も多く使ってイメージのパワフルさを伝えてほしかったです。

 ふと思い出したのは、『プレゼンテーションZen』。著者のガー・レイノルズ氏はここ六本木ライブラリーでもセミナーをやってくれたのですが、なぜ物事をシンプルにビジュアル化しなくてはいけないのかということ、ビジュアル的に表現するための技術を丁寧に解説しています。著者には是非この本を読んで欲しいと思ってしまいました。

 「ビジュアル」や「フォトイメージ」についてヒントを得てそこから先は自分で考えるといった具合に読むのがいいと思います。

構成/土田 みき

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Profile
小林麻実(こばやし・まみ)
アカデミーヒルズ六本木ライブラリー・アドバイザー
早稲田大学法学部卒業、同大学院国際経営学修士(MBA)課程修了。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。同博士課程中退。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、米国ユナイテッド・テクノロジーズ社において、世界15万人の社員による情報・知識の交換および創出を目指し、ヴァーチャルライブラリーを推進。「ライブラリーとは、個人が持つ情報を他者と効果的に交換し、イノベーションを生む場である」というコンセプトを構築し、2002年に六本木ライブラリーディレクター就任。著書『図書館はコミュニティ創出の「場」ー会員制ライブラリーの挑戦』(勉誠出版、2009)他。
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