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禅のことば~「雪中の白梅」の意味すること

2013年2月4日

「雪裡の梅花只一枝」~迷いの世界でさとりを得る

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 「雪裡の梅花只一枝」(せつりのばいかただいっし)~辺り一面の銀世界のなかで、梅の木が枝を伸ばしている。降りしきる雪が積もるその枝の先には一輪の梅の花が咲き、ほのかな香りを放っている…。

 「暦の上では春」とはいっても、まだまだ寒い日が続きますが、私はこの季節になるといつも修行時代のことを思い出します。私の修行した福井県の大本山永平寺ではこの時期、「摂心」という一週間の集中坐禅の修行があります。春になったら修行道場を後にすることを決めていた私にとっては最後の難関。雪のしんしんと降る中での、凍えながらの修行でした。

 「雪裡の梅花只一枝」。何だか光景が目に浮かぶような、イメージするだけでも素敵な禅語ですが、ここでいう「梅の花」とは、「さとり」をあらわすもの。厳しい寒さ(困難)を乗り越えてこそ、美しい梅花(さとり)があらわれるのだ、というものです。私たちの日常に置き換えれば「悲しみや苦しみ、困難なことを乗り越えた時に、人生の素敵な花を咲かせることができるのだ」とも言えそうです。

 でも、この禅語の美しさの源にあるのは、雪の中にあっても梅が花を咲かせたということ。

 厳しい冬が過ぎた時に梅が花を咲かせたのではなく、雪の中において既に花を咲かせていることが、何とも言えない凛とした気配を与えていることだと思うのです。それは、「苦しみや困難を乗り越えた時に花が咲く」のではなく「苦しみや困難の中にあっても、確かな花を咲かせることができるのだ」と、私たちを励ましてくれているようにも読み取れます。

 日常生活から離れたところにさとりの世界があるのではない。この迷いの世界の中に生きていても、そこで真実を得ることができる。一枝の梅が咲く姿に、そんな思いを重ねずにはいられません。

 ちなみにここでいう「梅の花」は、紅梅でしょうか? 白梅でしょうか?

 コントラスト的には断然紅梅に軍配が上がりそうですが、正解は「白梅」。

 雪中の白梅。これもまた、「苦しみや迷い」と「さとり」の関係を考えると、とっても意味深ですね。

 次回は、お釈迦さまがお亡くなりになった2月15日の予定です。

イベントのご案内◆「東京禅僧茶房2013~美心(びじん)のすすめ~」

曹洞宗総合研究センターのShojin-Projectでは、2月22月~24日に「東京禅僧茶房2013-美心のすすめ-」を開催します。坐禅を通して心を調えるワークショップもあります。ぜひご参加ください。
*場所:ふくい南青山291(東京都港区南青山5-4-41/最寄は地下鉄「表参道」)
*日時:2013年2月22日(金)~24日(日)、11:00~19:00

     *    *    *    *

「美しい心」とは「調った心」のこと。日々のストレスで乱れた心は、禅で美しく調えましょう。本イベントでは、ワークショップやパネル展示、どなたでも参加できる坐禅体験コーナーなど、一味違った楽しい企画を通して「心の調え方」をご紹介します。 会場には常に僧侶がおりますので、わからないことがあっても大丈夫。何でも優しくお答えします。また、イベントの内容をまとめたフリーペーパーも配布しております。詳しくはHP(http://www.shojin-project.com/pg297.html)をご覧ください。

(宇野全智)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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