海外の映画やドラマを見ていると、お金に困った男性が精子提供をして稼ぐ、という話が出てくることが結構あります。“アルバイト感覚”という描写に、ちょっと目を丸くすることがありますが、今回紹介する映画は、なんと693回も精子提供をした男性が主人公です!

(C) 2011 PCF STARBUCK LE FILM INC.
配給:クロックワークス、コムストック・グループ
公式サイト:http://jinseibravo.com/
42歳で独身のダヴィッド(パトリック・ユアール)は、父親が経営する精肉店で兄弟たちと一緒に働いています。でも、配達担当なのに、遅刻ばかりするし、配達を忘れたりもする、ダメダメ男のダヴィッド。おまけに借金が8万ドル(約640万円)もあり、取り立て屋におびえる毎日です。
そんなある日、ダヴィッドの恋人のヴァレリー(ジュエリー・ル・ブルトン)の妊娠が発覚します。それを聞いたダヴィッドの困惑した様子と、彼のだらしない生活ぶりにあきれたヴァレリーは、1人で産んで育てると宣言。

しっかりしなければと思い始めたダヴィッドに、さらに追い打ちをかけるかのように、驚きのニュースが。23年前、彼は約23カ月にわたって、「スターバック(STARBUCK)」という仮名で、693回の精子提供を行い、2万4255ドル(当時のレートで約250万円)の報酬を受け取ったのですが、その精子で533人の子どもが誕生したというのです!
そして、そのうちの142人が、遺伝子上の父親である「スターバック」の身元開示を求める訴訟を起こす予定だと知ったダヴィッド。弁護士から、その子どもたちのプロフィールを渡されたダヴィッドは、身元を明かすつもりなどないと逆ギレし、書類をごみ箱に捨ててしまいますが、好奇心からプロフィールの1枚を見てみると、それは自分の応援するサッカーチームのスター選手のものでした。「おれの息子だったなんて……」と、驚くダヴィッドは、これをきっかけに興味を持ち、身元を隠して子どもたちを訪問し始めます。
