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冬至のお話「陰が転じて陽となる」

2012年12月21日

【禅のことば】「陰極而陽生」~必ず「転機」はある

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 今日は冬至です。

 禅宗のお寺では古来より、冬至にはみんなで揃ってお茶を飲むなどして祝ったとされています。

 なぜお祝いをするのか?

 それには、中国での暦に取り入れられている「陰陽思想」などを理解しなくてはなりません。

書:菅野惠然氏(茅崎芙蓉庵/神奈川県茅ヶ崎市)

 一年のうちでもっとも昼の長さが短い冬の極点の日は、古来から陰(色々なマイナスな感じ)が極まるとされています。そして、ここまで極まれば後は転じて、陽(色々なプラスな感じ)が始まるとされたのです。

 冬至の日、中国の宋の時代にいた宏智正覚(わんし・しょうがく:1091~1157)という僧侶は、「陰極まって陽生ず」といいました。まさに、冬が去り春に向かうという意味です。

 禅宗では、この「陰極まって陽生ず」という「転機」を、「迷いを転じて悟りを開く」という「転機」になぞらえて、修行に気合い入れていこうよ!!と、お互い励ます日としました。

 さて、普段の生活ではどうでしょう。

 我々は、自分に何か落ち度があったりすると、落ち込んで、そこから早く脱しようともがくこともあります。でも、あえて「極まる」までジッと我慢するといいかもしれません。あせってジタバタしてこんがらがるよりも、最悪の最悪まで落ちてみるのです。そうすると、後は、良くなっていくだけです。

 極まる過程では、色々と面白くないこともあるでしょう。ただ、その時々の感情の起伏にまどわされず、思い切って周りの状況に自分を任せてしまうと、意外と本人は楽なのです。

 そして、いざ状況が自分に都合良くなってくれば、一気呵成に活動すればいいわけですが、その時のために体調にだけは気を付けておきましょう。体調の管理は、食事・睡眠といった日常を規則正しく生きることから得られます。しかも、このような生き方は禅の極意なのです。

 現在の日本の風習ですと、「冬至食」として「冬至かぼちゃ」や「冬至粥」などが知られています。これは、陽になる時に合わせて、身体を大切にするためにいただく食事なのです。昔からの生活の知恵、ありがたいですね。

(菅原研州)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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