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心はどこにある?~「脳」?「身体」?…

2012年12月1日

【禅のことば】摂心(せっしん)――「心を摂(おさ)める」

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 心はどこにあるのでしょうか? やはり脳にあるのでしょうか?

 私たちの脳はウソをつきます。人を騙すためのウソを考えたり、あれこれと妄想したりするのも脳の働きです。だから、「心は脳にある」という考えも、脳が考え出したウソかも知れません。

 では、心は身体にあるのでしょうか? ところが、私たちは自分の身体さえも自分の思い通りにはできません。お腹が空いたら「ぐうう」と勝手に鳴って、恥ずかしい思いをしたりします。忙しい時に限って風邪をひいてしまい、困ってしまうこともしばしばです。このように、心で思った通りにならないにも関わらず、「身体が心のありかである」というのは、かなり無理があるようです。

 ところで、禅宗では坐禅をします。坐禅の時には、先ず体の姿勢を調え、呼吸を調えます。続いて心を調えるため、「思いの手放し」をします。何か考えや思いが湧いてきても後を追わず、「ああ何か考えが湧いてきたなあ」と手放しにするのです。そうすると、心というものが至って単純な反応に過ぎないことが次第にわかってきます。

 心はどこか決まった場所にあるわけではなく、色々な刺激――感覚を通した外からの刺激、自分の頭の中からの「思い」という刺激――に対する反応なのです。「心」とは本来、実にシンプルな現象であり、感覚なのです。

 さて、毎年12月1日から8日まで、禅宗では「摂心(せっしん、接心とも書きます)」を勤めます。この期間中、多くの禅宗寺院では朝から晩まで集中して坐禅を行ないます。それというのも、「ブッダが菩提樹の下で12月1日から坐禅修行をした結果、8日目の明け方に悟りをひらいた」という故事に倣(なら)っているからなのです。

 「心を摂(おさ)める」と書いて「摂心」。普段、バラバラになりがちな体と呼吸を調え、「シンプルな自分」という感覚(心)を取り戻す、またとない機会だと言えるでしょう。

 次回はお釈迦さまが悟りを開かれた12月8日に、悟りの故事についてお伝えします。

(上月泰龍)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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