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相手に対する「自分の見せ方」を考える

2012年10月19日

『クリエイターをめざす人のための、人の心を動かす三ツ星ポートフォリオの企画「虎の巻」』

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『クリエイターをめざす人のための、人の心を動かす三ツ星ポートフォリオの企画「虎の巻」』
佐藤良仁、ほか
 六耀社/1995円
 ■ アマゾンで購入する

広告・グラフィック業界編、WEBデザイン業界編、空間・プロダクト業界編、ゲーム・アニメ業界編の4業界で、実際に就職した人々のポートフォリオを参考に効果的かつ具体的なポートフォリオ作りを解説。クリエイター志望者に向けて、初めてのポートフォリオ作りを全面的に支援するガイドブック。


 タイトルの「企画『虎の巻』」の文字を見て手に取ったのが、『人の心を動かす三ツ星ポートフォリオの企画「虎の巻」』でした。今は誰もがパワーポイントで仕事用のプレゼン資料を作らなくてはならない時代なので資料作りの参考になるかなと思ったのですが、全然そういう本ではなかったです。あとから「クリエイターをめざす人のための、」と小さく書かれていることに気がつきました。就活用の本だったんですね。とはいえ、中身を見ているうちに「違うけど、おもしろいな」と思いました。

 まず、いろいろなポートフォリオを眺めているだけでも、興味深いものばかりなのです。自分の全人生をビジュアル的に見せようとしているので、きれいだし、見せ方の工夫も見ごたえがあります。クリエイターの視点は一般的な社会人の視点とはちょっと違っていて、やっぱり目を引くことが大事なんだろうなということなどもわかりますね。クリエイターという人たちは、こういうふうなことを考えるのかという物の考え方自体が伝わってきます。

 私個人としては、この「ポートフォリオ」という考え方もすごく好きです。自分の言えることについて、すぐに見せられる形にまとめておくということです。この本は就活用ですけど、クリエイターの人たちは就職してからも常に「どんな作品があるのか」をすぐに見せられるようにしなくてはいけません。私たちも普通の生活の中でいつも棚卸しておいて、自分を「見せやすい形」にしておくためにポートフォリオは使えると思いました。社会人になって時間がたつと就職作文はそれなりに書けちゃうようになるので、こうやって何かを切り貼りしていくことのほうがよっぽど本音が出ちゃう気がします。3分・1分・30秒と時間を区切って自分の考えている仕事をアピールするエレベータートークのように、自分のことをちゃんとイメージしておくためにポートフォリオを作ってみるのもいいですよね?

 ページをめくっていくと、自分だったら何をどう表現していけばいいのかをつい考えてしまいます。自分の仕事全体を見せる作戦もあれば、相手の知りたいことだけにフォーカスするようなやりかたもあるし。制作の過程を見せているものもありますし、逆にできあがったものだけを次々に見せる方法もありますよね。自分の人生はひとつしかないのだけれども、切り口によっていろいろな見せ方ができることに気づきます。

 この本は構成や台割から文章の添削まで本当に至れり尽くせりなので、ポートフォリオを作ったことがない人でも、ひとつの形に仕上げることはできるのではないでしょうか。業界によって「ウケる」見せ方や内容が違うなど、学生には見えていない社会人の常識も親切かつ実践的に教えています。就活用スケジュールのぺージまでありますからね。

 昔はここまで丁寧な就職ガイドはなかったので、最近は業界別にここまで親切に就職を考えてくれる大人がいるんだなと感心しました。「就職が厳しいからだな」とも考えさせられました。私が知らないだけで、あらゆる業界でみんなこういうものを作っているのかな、とも。作っている人たちは「若者たちがんばれ」と、応援する気持ちでいるのでしょうね。

構成/土田 みき=ライター

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Profile
小林麻実(こばやし・まみ)
アカデミーヒルズ六本木ライブラリー・アドバイザー
早稲田大学法学部卒業、同大学院国際経営学修士(MBA)課程修了。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。同博士課程中退。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、米国ユナイテッド・テクノロジーズ社において、世界15万人の社員による情報・知識の交換および創出を目指し、ヴァーチャルライブラリーを推進。「ライブラリーとは、個人が持つ情報を他者と効果的に交換し、イノベーションを生む場である」というコンセプトを構築し、2002年に六本木ライブラリーディレクター就任。著書『図書館はコミュニティ創出の「場」ー会員制ライブラリーの挑戦』(勉誠出版、2009)他。
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