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禅のことば~「澄んだ心境」になるために

2012年10月29日

「和敬清寂」――他者との和合・協調のありかたを考える

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 「ありがとうと言われるように言うように」という言葉があります。他人に感謝の気持ちを表すことで、自分自身も調えられ、「ありがとう」と言われるようになる、それは互いに相関関係にあるというのです。

 私はこの言葉を見ると、「和敬清寂」(わけいせいじゃく)という言葉を思い出します。

 「和敬清寂」は禅の精神を表す言葉として有名ですが、出典は詳らかではありません。

 一説には、茶道を大成した村田珠光(1422~1502)や千利休(1522~1591)が用いたともされ、茶席の掛け軸などに用いられる言葉として広く知られています。

 茶道では、「相手と協調するこころ」「お互い敬いあうこころ」「清らかなこころ」「何ものにもとらわれのないこころ」、この4つをとても大切にするといいます。「和敬清寂」にはこうした意味が込められているのでしょう。

 「和敬静寂」と誤って表記されることがありますが、「静寂」(物理的な静けさ)と「和敬清寂」の「寂」とでは、少し違ったニュアンスがあります。
 
 ここで言う「寂」とは、澄み切ってこだわりのない心境と理解することができます。お釈迦さまは、「寂静」(じゃくじょう)とも教えられました。どんな物事もありのままを映し、正しく判断する、そのようなこころです。

 そうした心境になれれば、他人との接し方も変わってくるでしょう。普段、無意識のうちに持っている「私が!私が!」という自己顕示の思いや自己中心的な考え方。「寂静」のこころからは、他者との和合・協調のありかたを改めて考えることができます。

 また、人間一人ひとりの尊厳の尊重は仏教の基本精神の一つです。「敬」の一字からは、一歩退いて謙虚な気持ちで他人と接する中で、一人ひとりの人格を尊重する仏教の人間観を垣間見ることができます。

 東日本大震災を経て問い直される「絆」。普段の人間関係を振り返るとともに、自分自身を見つめなおしてみるのもいいかもしれませんね。

(関水博道)

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Profile
曹洞宗の研究機関で活躍する若手・中堅僧侶4人。
宇野全智(うの・ぜんち)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。山形県大石田町地福寺副住職
上月泰龍(こうづき・たいりゅう)/ 曹洞宗総合研究センター教化研修部門研究生。三重県鈴鹿市泰応寺副住職
菅原研州(すがわら・けんしゅう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。宮城県栗原市城国寺副住職
関水博道(せきみず・はくどう)/ 曹洞宗総合研究センター専任研究員。神奈川県横浜市東泉寺副住職

*4人の詳しいプロフィールは⇒こちら
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