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平常心を保つには相手を正確に見る

2012年8月2日

1秒間に1万4000以上の視覚情報を脳に取り入れる私たちの視覚

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固定観念に縛られない

 新しい人と会ったとき、自分の人を見る目に相当自信があると思っている人ほどやってしまいがちな失敗があります。

 それは固定観念に縛られて、目の前にいる相手をしっかりと見ないことです。

 私たちの視覚は、実にうまくできていて、1秒間に1万4000以上の要素を視覚情報として脳に取り入れることができるという研究報告があります。1万4000要素というのをどのように計測したかという細部まで書いていないので、正確な数はともかく大変な数の情報を視覚から得られる、ということは断言してもいいでしょう。

 私の実験でも、自己紹介する人の2秒の画像を見せたとき、その画像から相手が何を受け止められるかについては、いつも調査や研究をしています。

 目の前にいる相手は、たくさんの情報をもってあなたの前に現れているわけです。

 ところが、何人も知らない人に会い、大体このタイプの人はこんな特徴がある、大体この職業の人はこんな特徴があるとか、東京23区の中でも自宅の住所が○○区と書いてあったら生活は豊かなほうだろうとか、極端にいえば、男だから度胸があり、女だから気が弱い、などという分け方もあります。

 どこかの事務所に電話をして若い女性の声がすると、「あ、女の子じゃ話にならない。誰かいる?」と、ある年齢以上の男性たちがつい口に出してしまうのもこの類です。

 このように相手がどのグループに所属するかで、大体このような人だろうと相手を値踏みすることをカテゴライゼーション、つまりカテゴリー、「範疇(はんちゅう)にはめる考え方」といいます。固定観念の一種です。

 「警察官と名刺に書いてあるから絶対不正はしない人だろう」「校長先生と書いてあるから立派な人に違いない」「小学校の先生と書いてあるから子どもが大好きだろう」など、これらもみんな固定観念の一種です。

 もちろん、たくさんの経験の中から、ある程度までカテゴライゼーションで人を判断して当たる場合もあります。

 でも、その固定観念に頼るやり方、カテゴライゼーションを毎度やるということは、実に危険なことです。それによって相手を正確に見ることができず、相手の価値を見誤ってしまうからです。

 大学教員と書いてあっても専門知識がない人もいますし、自営業と書いてあっても実際に何か会社を経営しているわけではなく、一日中家にいて頼まれたことを何か少しやっている程度かもしれません。名刺をもらったり、相手の口から職業を聞いたとき、カテゴライゼーションだけで相手を判断すると見誤ります。

 「警察官だ」と言われて、そうだろうと思ってキャッシュカードを見せてしまったとか、たくさんの詐欺事件や振り込め詐欺に遭うのも、このような固まった判断によるものです。相手を正確に見ず、自分の記憶の中の安全な人のグループに入れて、「こんな声を出すのは息子に違いない」という具合に相手を見誤っているためです。

 心を真っ白な状態にして、正確に目の前の相手を見ましょう。

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『相手と自分の心をひらく たった2つの方法』(佐藤綾子著)

 長く、深い、人間関係を築くために、他人と、どうつきあうか。自分と、どうつきあうか。

 わずか2人の知り合いから8000人の信頼し合える仲間をつくった自己表現のプロが教える「人づきあい」の極意とは!?仕事相手と深い信頼関係を築きたい人、誰とでもうまくつきあいたい人、初対面の人とすぐ友だちになりたい人、自分が望む方向の仲間と出会いたい人、必読です!


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Profile
佐藤綾子(
佐藤綾子(さとうあやこ)
博士(パフォーマンス心理学)。日本大学芸術学部 教授。社団法人パフォーマンス教育協会 理事長。「佐藤綾子のパフォーマンス学講座R」 主宰。1980年、日本に初めて「日常生活における自己表現」の意味での社会学的用語として「パフォーマンス」の語を導入。以後「パフォーマンス学」の構築と自己表現教育での実践の道を歩み続け、この分野のパイオニアであり、第一人者。テレビ出演、新聞取材、雑誌連載など多岐メディアにて活躍中。
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