「超○○」「ヤバイ」「大根を切ってあげて」――これらの若者語や幼稚な丁寧語は、

耳にすると眉をひそめる一方、自分でも気付かないうちに口にしていることが多い。

若者ならば許されても、大のおとなが使うと恥ずかしい言葉はどれか。

日本語と若者分析のエキスパートにジャッジしてもらった。

そこまでする!? 過剰丁寧語

幼稚丁寧語

「犬にごはんをあげる」
擬人化語

「大根を切ってあげてください」
「ケータイがつながってくれた」

砂川ジャッジ
もともと「あげる」は「やる」の謙譲語。「謙譲語は、相手を高めて言う言葉のため、本来は人に対して使う言葉です。しかし、現在は物やペットにまで使われるようになりました」。今や、「犬にえさをやる」では乱暴な印象すら受けてしまう。「あげる」に相手を高める意味はなくなり、普通の動詞になりつつある。

深澤ジャッジ
「『ペットにごはんをあげる』という表現が生まれたのは、『ペットは家族』と日本人が認識し始めたことに関係しているでしょう。幼稚な丁寧語と擬人化語の対象は動物、植物だけでなく、ケータイなどの無機物にまで広がっています。日本人は八百万の神の宗教観を持ち、何ものにも魂が宿ると思いがちです。いってしまえば“ファンシーアニミズム”ですね」。

なんでも“さん”付け

「A社さんとはよく仕事させてもらってます」

砂川ジャッジ
「対人関係のクッションとなるような言葉が広がる傾向にあります。不特定の人々と付き合う開かれた社会となり、対人関係への気配りがより必要とされるようになっているのでしょう」。かつての「患者」が「患者さん」になり、今や「患者様」の表記が一般化したのも一例。最近は「様」付けも広がり、「お名前様」「ご住所様」と使われることもある。

深澤ジャッジ
「昔から『お寺さん』などと使う関西弁と、クライアントを『さん』付けで呼ぶ広告代理店文化との合体で広まったものでしょう。もはや自分だけ『さん』付けしないと、失礼な人に思われるほど定着しました。楽に使える言葉ほど生き残りやすい。『さん』はなんにでも付けられ、付けるだけで相手を尊重している感じが伝わり、とかく便利なので拡大したのです」。