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開けたお好み焼き粉がアレルギー原因に

2011年3月11日

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開封保存したお好み焼き粉がダニアレルギーの原因に

お好み焼きを自宅で調理して食べた後に、じんましんが出たり、

呼吸困難に陥る――こんなアレルギー症状の報告が増えている。

問題は、粉を開封した後の管理にある。密閉せず常温で何カ月も置いておくことで、

粉にダニが繁殖する場合がある。

 ミックス粉などの粉製品に混入したダニの経口摂取によるアナフィラキシー(急性の全身性・重度のアレルギー反応)の症例は、「1993年に海外で初めて報告され、“パンケーキシンドローム”として問題視されている」と、聖路加国際病院皮膚科の中野敏明医師はいう。

 中野医師が経験した症例では、20代女性が自宅で開封後数カ月間常温保存したお好み焼き粉を調理・摂取後に、じんましんや下痢などのアナフィラキシー症状を発症し、救急センターを受診。患者が調理に使った粉(事故粉)からは1g当たり1万匹以上のダニが検出された。

■ダニを繁殖させない注意ポイント

1.開封後、密閉しないで常温保存していたミックス粉は捨てる
密閉しない状態で数カ月間常温に置いたものは、ダニが繁殖している可能性あり。思い切って処分しよう。容器や棚、引き出しの中に散らばった粉類もダニのすみかに。掃除機できれいにした後、しっかり水拭きして乾燥させよう。
2.開封後の粉類は密閉して冷蔵庫に保管する
開封後の粉類の常温長期間保存はNG。輪ゴムで止める程度では、隙間からダニが入りこむ。密閉し、冷蔵保存するとダニの混入を防ぐことができる。
3.ダニアレルゲンは加熱しても壊れない
ダニアレルゲンの中には加熱に強い性質を持つものも。アレルギーを防ぐには、食品中のダニの繁殖を食い止めることが大切だ。

 アレルギー反応には発症する「閾値(いきち)」という指標がある。コップの上端ラインを閾値とすると、ここから水があふれ出すと症状が起こる。「ぜんそくを引き起こすダニアレルゲン(Der1)の発症閾値は室内塵(じん)1g当たり10ugとされるが、事故粉からは1g当たり100ugを上回るダニアレルゲンが検出された」(中野医師)。薄力粉とお好み焼き粉でダニの繁殖性を比較した研究では、お好み焼き粉の方がダニが繁殖しやすいという結果も(グラフ)。「添加されている食品のアミノ酸類をダニが餌にするのでは」と中野医師は推測する。

■お好み焼きミックス粉はダニが繁殖しやすい
お好み焼き粉のダニ繁殖性を検討した。市販のお好み焼き用ミックス粉3銘柄と薄力粉それぞれに、コナヒョウヒダニのオスとメスを各10匹ずつ添加し、培養。6週間後、ミックス粉のダニ数は薄力粉に比べて3銘柄ともに増加傾向を認め、うち1銘柄は有意に増加。ダニ抗原も増加した。(日皮会誌:120(9),1893-1900、2010(平22))
■ダニアレルギーのもとになる「コナヒョウヒダニ」
・チリダニ科。体長0.3~0.4mm。
・3~4週で卵から成虫になる。
・ほこりや人間のふけ、食べかすや粉類など、有機物ならなんでも餌にして繁殖。気温25度前後を好む。
・ダニの消化管の酵素やダニの体そのものがアレルゲンとなる。

 中野医師らと共同研究を行うITEA東京環境アレルギー研究所の白井秀治さんは、「気密性が高くリビングや寝室と台所が近接している住居は特に注意が必要。布団やカーペットに繁殖したダニが容易に台所に移動する。コナヒョウヒダニはシャープペンの芯の先ほどの大きさで、空気中にも浮遊し、袋の隙間から入りこんで増殖する」という。適度な温度と湿度があるキッチンは、ダニが好む環境なのだ。「ダニは低温環境では活動できない。開封後の粉製品はすぐに密閉し、冷蔵庫に保存することが大切」(白井さん)。

 お好み焼き粉やホットケーキミックスの他、小麦粉なども念のため冷蔵保存すると安心だ。

「これまで、小麦アレルギーで済まされていた患者も多いと思われる。思いあたる症状があったら、専門家による確定診断を受けた方がいい。その際、原因となった可能性がある粉は捨てずに持参し、皮膚科かアレルギー内科へ」と、中野医師はアドバイスする。

こんな人はリスクが高い
・過去にハウスダストアレルギー、アスピリン不耐症といわれたことがある。アトピーやアレルギー性鼻炎などアレルギー性疾患がある。
・マンションなど気密性が高い住居で、リビングや寝室と台所が近い。
・お好み焼き粉やホットケーキミックスを使い置きすることが多い。

こんな症状に注意
・呼吸困難、じんましんや皮膚の赤み、かゆみ、下痢、鼻づまり、動悸(どうき)、嘔吐(おうと)、腹痛、下痢、目の充血、意識低下など。
・症状は食後すぐに出る場合と、5~6時間後に出てくる場合がある。
・意識がもうろうとしたり呼吸困難になったら救急車を呼ぶ。

Profile
中野敏明 医師
聖路加国際病院 皮膚科専門医
2004年から2007年まで同病院救急部に勤務後、現職。アナフィラキシーなどの急性アレルギー疾患に精通する。

白井秀治 取締役
ITEA東京環境アレルギー研究所
ダニやスギ花粉、カビ、ペットなどのアレルゲンを測定し日常の環境整備指導に生かす調査を大学や医師などと共同で行う。

「これ以上の情報をお読みになりたい方は、日経ヘルス誌面でどうぞ。」

柳本 操=ライター

日経ヘルス 2011年4月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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