メットライフ生命保険とGEヘルスケア・ジャパン。この世界的なグローバル企業2社が、異業種コラボするという。テーマは「乳がん検診啓発」。日本の輝く女性を応援したいという両社の思いとは?

2社が異業種コラボし、乳がん検診啓発に注力

 メットライフ生命保険とGEヘルスケア・ジャパンは、セルフケアを取り入れた女性の新しいライフスタイルへの転換を提唱するため、協業することを発表した。「当社は女性視点を生かした商品・サービス開発を行う『Lucy's(ルーシーズ)』というプロジェクトがあり、全国に営業チャネルを持っています。一方GEヘルスケアは、マンモグラフィや超音波診断装置など、女性の健康をサポートする医療機器を数多く開発し、医療の専門知識・データも豊富。両社がタッグを組むことで、日本の女性のヘルスケアを強力にサポートできると考えました」(メットライフ生命保険前田執行役員)。

 まずは、10月のピンクリボン月間を皮切りに、「乳がん検診啓発」に関する活動をスタートする。乳がんは早期発見・早期治療で90%以上が治ると言われるが、日本の検診受診率は30%台と低い。そこに着目し、両社の強みを生かしたソリューション提供を行うという。

 「胸には一人ひとり個性があり、日本人に多いのがデンスブレスト(高濃度乳腺)。脂肪が少なく乳腺が多いため、マンモグラフィだけでは乳がんを見つけにくく、超音波を併用した検査が必要です。こうした知識はセルフケアを行う上でとても重要ですが、あまり知られていません。今回のコラボでより多くの人に必要な情報をお伝えできる。そこに大きな意義を感じています」(GEヘルスケア・ジャパン伊藤マーケティング本部長)。

メットライフ生命保険<br>執行役員<br>コンシューマーマーケティング担当<br>前田晃弘さん
メットライフ生命保険
執行役員
コンシューマーマーケティング担当
前田晃弘さん
GEヘルスケア・ジャパン<br>マーケティング本部 本部長<br>伊藤久美さん
GEヘルスケア・ジャパン
マーケティング本部 本部長
伊藤久美さん

ガイドブックやWebで情報を発信

 具体的な活動としては、まず両社の女性の健康をサポートする製品・ソリューション企画・開発に取り組むマーケティングチームが乳がん検診ガイドブックを制作。メットライフ生命保険の顧客や、乳がん検診実施医療機関を対象に10万部を配布する。ほかにも、Webサイトを通じた情報発信などを随時行う予定だ。

 メットライフ生命の鐘築さんはガイドブック制作にあたり、自ら検診を受け、一般の女性視点で体験談を掲載した。「検診は簡単でした。面倒くさい、時間がないといって検診しなければ手遅れになることも。家族や周囲の大切な人たちのためにも、一歩踏み出してほしいです」(鐘築さん)。

 同じく、プロジェクトメンバーであるGEヘルスケアの徳山さんも思いは同じだ。「欧米の検診受診率は70~80%もある。日本でも乳がんに対する意識を高め、ファッションやメイクと同じくらい、検診を日常化させたいですね」(徳山さん)

 仕事もプライベートも充実させ、楽しい人生を送るには健康であることが必要不可欠だ。これを機に、セルフケアについて真剣に考えてみては?

GEヘルスケア・ジャパン<br>マーケティング本部 マーケティング戦略部<br>マネージャー<br>徳山佳織さん
GEヘルスケア・ジャパン
マーケティング本部 マーケティング戦略部
マネージャー
徳山佳織さん
メットライフ生命保険<br>商品開発推進本部 商品開発推進部<br>鐘築知子さん
メットライフ生命保険
商品開発推進本部 商品開発推進部
鐘築知子さん

文/岩井愛佳、写真/佐々木実佳