今年4月1日より施行された女性活躍推進法により、働く女性がさらなる活躍の場をつかむチャンスが到来。新しい女性管理職が続々と誕生する社会環境が整ってきました。そこで、新時代のプレリーダーを応援するため、西武・そごうと日経ウーマンオンラインがコラボしてお仕事ファッションを展開。さらに「好感度をアップするお仕事服」をテーマに座談会を開催しました。キャリア女性のロールモデルとして参加していただいた(株)キャリエーラ代表取締役の藤井佐和子さん、女性リーダーなどのファッションコーディネートを手掛けるパーソナルスタイリストのみなみ佳菜さん、働く女性に向けたファッションの現場で働く西武・そごうの商品部 婦人服飾部マーチャンダイザーの小俣桃子さんに、それぞれの立場から語っていただきました。

これからの「働き方」と「ファッション」

(株)キャリエーラ代表取締役<br> ダイバーシティコンサルタント<br> 藤井佐和子さん
(株)キャリエーラ代表取締役
ダイバーシティコンサルタント
藤井佐和子さん

 女性がより活躍できる社会へと変化しつつある今、プレリーダーの働く女性はどのような働き方を求められているのだろうか。豊富なキャリア支援経験を持つ藤井さんは「男性のように長時間体力を使うような働き方ではなく、女性が得意とする、人に働きかけたり、察したりといった“気持ちを使いながら”仕事をすることに力を入れたりと、効率的に成果を上げることが必要です。理想のリーダー像を描けないという声も多いですが、自分の持ち味や強みを踏まえ、まず自分は“どうありたいか”を考えることが大事」という。

 逆にファッションについては思い込みも強く、「女性管理職はダークのパンツスーツが仕事服と考える方がほとんど」とみなみさん。これには小俣さんも同意し、「キャリアウーマンはカッコよく見せなければという先入観に縛られ、スーツ売り場に来店される方も多い」という。しかし、お仕事ファッションの選択肢はもっと幅広いものとみなみさんは話す。「ファッションの力を味方につけると、女性はもっと輝けるんです」。

TP“P”Oに合わせつつ自分らしさを表現する

パーソナルスタイリスト<br> みなみ佳菜さん
パーソナルスタイリスト
みなみ佳菜さん

 実際に、プレリーダーはファッションとどう向き合うべきなのだろう。「まず、頭に入れておきたいのはフォーマルカジュアルランク。分かりやすく言うと結婚式、ビジネスレセプション、外勤、内勤、バーベキューという5段階に分かれ、その場にマッチする装いを選べば基本はクリアできます」(みなみさん)。例えば、内勤ではカーディガンはOKだが、外勤の場合はジャケットを着用するといったことだ。少し気合を入れたい時は、1ランクアップするのもいいんだとか。

 「また、ビジネスファッションで大切なことは、きちんと感があり、相手に“礼を尽くす”服であること。TPOに合わせることも服選びのひとつの基準ですが、そこにP(パーソン)を加えるTPPOをご提案しています。つまり、“いつどこで何をする”に“誰と”をプラスする。その日会う人に合わせて服を選ぶことで、相手に敬意を伝えられます。さらに、“自分はどうありたいか”にも通じるのですが、自分の資質を客観視し、“ソフトで誠実”とか“クールで行動力がある”など、“ありたい姿”をファッションで表現すると、より魅力的に見せることができます」(みなみさん)。

実際に使えるお仕事ファッションアイテムは?

(株)そごう・西武<br> 商品部 婦人服飾部<br> マーチャンダイザー<br> 小俣桃子さん
(株)そごう・西武
商品部 婦人服飾部
マーチャンダイザー
小俣桃子さん

 では、お仕事服として使えるアイテムとはどのようなものだろうか。セットアップのスーツがすぐに思い浮かぶが「就活生のように見えるのはイヤというお客様が多い」と小俣さん。「セットアップも持っておくといいのですが、まずは、ジャケットを用意しましょう。ダークなカラーと、レフ板効果のある白の2着があると便利」とみなみさん。

 「ジャケットを脱ぐこともあるので、1枚でもきちんと見えるインナー探しに苦労する」という藤井さんの悩みには、「ポリエステルで丸襟、素敵な落ち感のある上質風ブラウスがおすすめ」とみなみさんはアドバイス。小俣さんも「インナーにカットソーを着る方も多いですが、洗濯できてアイロンいらずというお手入れに差はないので、ポリエステルのブラウスは見栄えが良く使いやすいのでおすすめ」という。

 また、靴やバッグはそれぞれ黒のプレーンなものを揃えたら、「2足目や2個目はグレージュがおすすめ。黒系や茶系に合わせやすく、使い勝手が抜群です」(みなみさん)。