NISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)で賢く節税

 また、宮澤さんは、金利が期待できない今は、非課税のメリットに目を向けて欲しいという。まずは、投資で得た利益にかかる約20%の税が非課税になるのが、2014年から始まったNISA(少額投資非課税制度)。通常であれば、50万円の利益が出たら10万円の税金を払うのに対し、NISA口座の場合は50万円がそのまま利益に。ただし、NISAの非課税枠は繰越や再利用はできないため、何度も売り買いをする投資には向いていない。そのため、値動きが安定している投資信託などで運用するのがいいと宮澤さんはいう。

 一方で2017年からは、20歳以上60歳未満であれば、基本的に誰でもiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入できるようになる。「iDeCoは、拠出、運用、給付の3段階で節税の恩恵が受けられます。つまり毎月の掛け金が、全額所得税控除になり運用益も非課税。いざ給付されるときも、年金として受け取るのであれば公的年金等控除、一時金として受け取るときも退職所得控除の対象になるのです。優遇などを受けにくい働く女性には、ぜひ注目して欲しいですね」と和泉さん。

人生の目的は、「幸せの最大化」

 「あなたはなぜ、お金が欲しいのですか」といった問いかけに参加者が答えを書き込むワークが取り入れられた。和泉さんは、その答えを見ながらこう語った。「皆さんが欲しいのはお金そのものではなく、自分なりの幸せ。誰でも自分の人生で、“幸せを最大化”したいと思っているはず。そのために欠かせないお金と、上手に付き合えるのがマイナス金利時代のマネー美人なのです」

 宮澤さんも、「今を楽しむのはもちろんですが未来の自分の幸せのために、計画的に準備できるのが今の時代のマネー美人なのではないでしょうか」と締めくくり、大きな拍手の中でセミナーは終了した。

多くが、仕事が終わって駆けつけた参加者たち。疲れも見せず、講演が始まると、「一言も聞き漏らすまい」と、真剣にメモを取る
多くが、仕事が終わって駆けつけた参加者たち。疲れも見せず、講演が始まると、「一言も聞き漏らすまい」と、真剣にメモを取る
多くが、仕事が終わって駆けつけた参加者たち。疲れも見せず、講演が始まると、「一言も聞き漏らすまい」と、真剣にメモを取る

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