9月29日に届出完了が公表された龍泉堂の機能性表示食品「関節の友」は、届出完了日は8月19日で10月21日発売予定。この関与成分は非変性型II型コラーゲンだ。

 機能性表示は「本品には非変性II型コラーゲンが含まれています。非変性II型コラーゲンには関節の柔軟性、可動性をサポートすることが報告されています」となる。

 注目はその作用機序の説明だ。説明の冒頭で、「機能性関与成分である非変性II型コラーゲンは、経口摂取により小腸のパイエル板から体内に取り込まれ、経口免疫寛容(経口トレランス)作用を誘導する――とある。
 さらに説明の後段では、「体内に入った非変性II型コラーゲンは、樹状細胞などの抗原提示細胞を介してナチュラルT細胞は制御性T細胞(Treg 細胞)が誘導され、免疫応答を調節している。また、Treg 細胞による免疫機能の正常化に加え、関節軟骨へのキラーT細胞による日々の関節軟骨への攻撃や損傷の免疫システムを停止(抑制)させることで、関節の可動域や柔軟性をサポートさせると考えられる」という資料を提示した。

 今回の機能性表示食品制度では「免疫力を維持・増進する」や「抗酸化作用を維持・増進する」といった文言は、健康維持・増進を表現しているとなみなされないためにNGとされているが、この作用機序の説明にあるように、免疫作用が発揮されることによって結果的に具体的な健康維持・増進機能が発揮できるのであれば、そのエンドポイントは機能性として表示することができるようだ。

 ただし、当然ではあるが、根拠論文にきちんとそのエンドポイントが示され、機能性表示とのブリッジングができていることは必須となる。

(寄稿:フリージャーナリスト/継田治生)