2020年の東京五輪をはじめ、日本で開かれる世界的な大舞台で英語ボランティアをしたい人に、今からできる準備や勉強法のコツを教えます。

TOEICや英検などで英語力を示すのが近道

 「世界的なスポーツイベントや国際会議で、英語を使ってボランティアしたい」と思ったことはない? 日本では2019年にラグビーワールドカップの、20年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京五輪)の開催が決まっている。なかでも「ぜひやりたい!」との声が多く聞かれるのが、東京五輪の英語ボランティアだ。

 応募時に求められる英語力はどの程度なのか。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会によると、詳細は18年夏に明らかになる予定。現段階では具体的な条件は示されていないが、1998年に開催された長野冬季五輪では、ボランティアスタッフの英語力の指標としてTOEICが用いられた。ちなみに、今年5月に開催されたG7伊勢志摩サミットでは、「TOEICスコア600点以上、英検2級以上」が応募時の英語力の目安として示された。ボランティアに応募したいなら、まずはTOEICや英検を受験し、現状の英語力を把握しておきたい。

 伊勢志摩サミットで英語ボランティアをした働き女子2人に、ボランティアの際に役立ったフレーズと具体的な勉強法を聞いた。東京五輪開催まで4年。今回の特集を参考にしながら、コツコツ英語の勉強を続けたい。

「G7伊勢志摩サミット」経験者が教える
英語ボランティアに役立つフレーズ&勉強法

Case01. シンプルな中学英語で十分伝わると自信になった

英会話学校で猛特訓! やる気と自信が身に付いた

 大学時代の4カ月間の語学留学やワーキングホリデーの経験をアピールし、G7伊勢志摩サミットで外国語案内ボランティアに選ばれた安藤梓さん。だが、いざ合格すると、「今の英語力で大丈夫だろうか」と不安になり、マンツーマン形式の英会話学校に駆け込んだ。

 4カ月間、レッスンのたびに伊勢志摩について3分間スピーチし、講師に添削してもらうという“猛特訓”を繰り返した通勤時間には自腹で買った「おもてなし英語」の本や英語版の伊勢志摩ガイドブックを熟読し、役立ちそうな言い回しや語彙(ごい)をインプット。「ボランティアを機に、かなりの額を英語に投資してしまいました」と笑う。

 印象に残ったのはサミット最終日のこと。名古屋駅で、海外の観光客に英語で道案内をした。「別れ際に“Have a niceday!”と言ったら“Oh,thank you!”と喜んでくれて。シンプルな英語で十分通じるし、相手との距離も縮められると自信がつきました」

この勉強法がおすすめ

日本について3分間英語でスピーチする
英会話学校では伊勢志摩についてスピーチする練習を繰り返した。「シンプルな英語で伝わると分かり、臆せず話せるようになりました」。

ネットで観光ガイドに役立つフレーズを調べる
「観光案内に役立つフレーズは、ネット上にもたくさん。覚えたいものはコピペしてワードにまとめ、プリントアウトしておくと便利」。

日本の文化について和英対訳で書かれた冊子を読む
伊勢志摩について和英対訳形式で書かれた冊子を読み込み、観光スポットや歴史、文化の知識を日本語と英語でインプット。

写真/丸山武久、、スタジオキャスパー

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